大人のマナー
こんにちは!りんてんです。
思いやりは大切、小学生でも分かることだ。
ただ、過ぎたるは及ばざるが如し、という言葉があるように、何事も良い塩梅が大切なのであってやり過ぎは良い結果を生むとは限らない。更には相手に気を遣わせて思いやらせてしまったりでもしたら本末転倒だ。
私は学生時代や独身の社会人時代、女の子と会うときは5分前行動を心掛けていた。
ただ、必ず5分前行動をするためには、5分前のさらに5分前を目指さないといけない。要するにいつも10分前行動をしていることになる。
理由は待つことは気にならないが、相手を待たすことが嫌いだからだ。ちなみに遅れることさえ言ってくれれば、別に一時間ぐらいなら平気で待てる。
昔、何で知り合ったかは忘れたけれど、女の子とご飯を食べに行くことになって待ち合わせたとき、何故かその子は自分よりも先に待ち合わせ場所に来ていた。約束の10分前である。
聞いてみると、私と同じような考えの持ち主で、5分前行動の5分前行動の5分前、要するに15分前行動をしていたらしい。
「待たせたら悪いと思って。。。」
なんてしおらしく言われ、まあ悪い気はしなかったが、それだと今度は自分の気がすまなかった。
それで次に待ち合わせたとき、私は5分前行動の5分前行動の5分前行動の5分前、要するに20分前行動をしたのだけれど、その子は待ち合わせ場所にいなかったが、やっぱり15分前には待ち合わせ場所に来た。
これで待たせなくて済むと思い次も20分前行動をしたら、なんとその子は既に待ち合わせ場所にいた。25分前行動をしたらしい。
そんなこんなで、末期にはお互い待ち合わせ時間の一時間ほど前には約束の場所にいるという謎の事態に陥ってしまった。
「だったら最初から一時間前に待ち合わせをしろ。」
と友人たちに言われたし、自分でもこのままではきりがないとも思っていたので、
「〇〇(女の子の名前)ぐらい可愛かったら、待たされている間も緊張して余計にデートが楽しめるからちょっとぐらい遅れておいで。」
と言ってみた。
今にして思うとものすごく寒いセリフだが、当時はこんなことが大まじめに言えてしまうのだから若さというものは本当に恐ろしい。
その子は次から10分前に来るようになった。
これみよがしに早く行くことが思いやりや親切ではない。ただの自己満足だ。
相手にすら気付かせない、悟らせない計らいが本当の大人のマナーなのだろう。