子どもが「何かに自然に触れる」環境は大きい。それが教育ともいう。 【毎日のつぶやき/僕のネタ帳23】
小さい頃に偶然、子どもがサッカーに出会う。
きっとボールを蹴るスポーツだと認識する。ボールをゴールに入れるスポーツだと知る。11人のチームスポーツだと教えられる。初めの頃は足でうまくボールを扱えないから相手一人との関係が続く。ボール目掛けて自分に近く敵と戦うのに必死だ。
そのうち、一人だけで戦わなくてもいいことに気づく。一人の力だけでゴールを目指さなくても、味方を使いながら前に進もうが、一人で進もうが、「ボールをゴールにさえ入れてしまえば勝ちなのだ」と、はじめて理解できるようになる。最初は断片的だった情報、それまでに得た感覚が統合された瞬間だ。
この客観的な考え、他者への意識が生まれ始めるのが大体9〜10歳くらいだと言われる。日本の教育界では9歳、10歳の壁とされるが、欧州サッカーでも発育発達の観点から他者への意識として、もっと学術的にジュニアの指導にインストールして組み込まれている。遅れてはいるが、社会的には元々あるもの。
だったら、他者への意識という普遍的な子どもの発育発達の観点を、これからジュニアのサッカー指導に組み込めばいい。具体的に他者を意識できるようになることは敵やグループやチームへの意識を広げ展開できるようになること。選手がコーチから受ける指導をより論理的に理解できるようになること。
これはあくまで日本サッカーでの出来事。ヨーロッパや南米では異なる。出会いからボールをゴールに入れるプロセス、勝利を知るまでのプロセスが違う。ここが歴史の違いであり、文化の違いになってる部分。テレビをつけたらサッカーの試合が映るのと、情報番組が映るのとの違い。
触れてるかどうか。
※このコンテンツは「Twitter」で毎朝つぶやいている内容をまとめたものです。頭の整理を目的とするもので、記事として書いているわけではありません。その点をご理解の上、ご一読ください。
木之下潤
【プロフィール】
文筆家&編集者/「年代別トレーニングの教科書」「グアルディオラ総論」など制作多数/子どもをテーマに「スポーツ×教育×発育発達」について取材・研究し、2020年1月からnoteで「#僕の仮説」を発表中!/2019年より女子U-18クラブユースのカップ戦「XF CUP」( @CupXf )の公式メディアディレクターを務める/趣味はお笑いを見ること
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2018年4月〜2020年3月まで「特集担当」として企画から執筆までを行う。