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クラブの『持続経営』を可能にする設計とは?【リスタートへの思考整理帳07/僕の仮説67】

■サッカー界も選手人口は減少中。

少子高齢化は淡々と進んでいる。

たとえば、農業従事者も30年ほどで40%以上減少だという。従事者の平均年齢は65歳を上回っているようで、「この先もおいしい米を食べられるのか」と憂いてしまう。

サッカー界も例外ではない。JFAのサッカー登録選手数を調べると、前年比の増減率では『シニア』以外すべて減少している。

【第1種】-16,481/-11.8%
【第2種】-4,073/-2.4%
【第3種】-23,766/-10.4%
【第4種】-15,569/-5.8%
【シニア】1,580/4.2%
【女子】 -1,349/-4.7%

コロナ禍による社会活動の停滞期間を差し引いても、結果は同じだっただろう。そろそろ現実に目を向けた『未来の可能性』に対する議題が机上にのらないとネガティブな波に飲まれることは必然だ。

「サッカークラブはこれまで『プレーする場所』として存在したが、選手人口そのものが減っている今、果たしてそれだけでいいのか」と考える。

選手人口の減少は何を引き起こすのか?

冷静に想像する必要がある。各カテゴリーのチームの減少、それによるクラブの減少…プレーする場所が減れば、加速度的に選手人口は減っていく。この負のスパイラルを皆がどう受け止めているのか、一度聞いてみたい。

「世界のトップを目指さなければ…」

SNSを開くとこんな文字が溢れている。しかし、選手人口の減少はこの目標を根幹から破壊し、無にする。

トップを目指した『その先』に何を見ているのか?

ここから先はこれまで見て見ぬふりをしてきた現実からの逆算と戦略設計が重要になる。『トップ』が目標になれば、日本サッカーは終わる。『トップランクを持続する』のなら、話は別だ。

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