契約書作成とリーガルチェックの重要性
契約書はビジネス取引の信頼性を確保するために重要であり、その作成やリーガルチェックはトラブル防止とリスク管理に必要です。
この記事では、作成のポイントとリーガルチェックの重要性を解説します。
1.契約書作成の重要性
契約書は、権利と義務を明確にし、トラブルを予防します。
雛形(ひな形)を安易に利用することは、契約書が実際の取引内容や現実的な条項と一致しないリスクがあります。
契約書はビジネスに即した内容であることが必要です。
2.リーガルチェックの目的と重要性
リーガルチェック(法務的な観点から、契約書案を検討すること)は、①契約書の法的問題、②不利益な内容の有無、③取引内容の合致を確認する過程です。
これを怠ると不利な条項を見落とし、企業が大きな損害を受けるリスクがあります。
3.契約書作成・リーガルチェックの具体的な4つのポイント
①契約書と、協議の結果、合意した内容との一致を確認する
取引条件と契約書が一致しているか、また、合意に至った特別な条件が漏れなく記載されているかを確認することが必要です。
例えば、業務委託契約では、委託内容を明記しないと「そういった作業は別料金」と主張されるリスクがあるため、契約書に料金内でカバーされる作業内容を細かく記載し確認することが重要です。
②オリジナルの契約書を作成する(雛形の流用リスクに注意する)
雛形をそのまま使うと、実際の取引に合わない契約書になることがあります。雛形はあくまで参考として使い、実際のリスクに応じて、自社の取引条件や業界の慣行に合ったオリジナルの契約書を作成しましょう。
③法改正、過去の判例との整合性を確認する
契約書の条項が、法改正や過去の判例と矛盾しないか、また、仮に矛盾するとしても、自社に有利な変更が問題ないかを、確認することも重要です。
特に、2020年の民法改正後の「瑕疵」「契約不適合」に関する法律の変更には注意が必要です。
④権利義務の明確化によるリスク管理
契約書は取引のリスク対処と双方の権利義務の明確化が目的です。
例えば、支払の遅延や製品不良の対策など、想定される具体的なリスクに対応する条項を明記することが重要です。
双方の立場を考慮して、トラブルに迅速に対応できるよう、内容をしっかりと記載しましょう。
4.まとめ
契約書の作成とリーガルチェックは、企業のリスク管理と取引の信頼性を確保するために必要です。
実際の取引に適した内容とし、また多角的な視点をもって行うことが、安全で円滑なビジネス運営につながります。
本記事については、池辺法律事務所のホームページに詳しく掲載しております。よろしければ、以下もご連絡ください。
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