びっくりのインド ● 35 ● インドで年越し
ヒンドゥー教徒が約 80 %、イスラム教徒が 15 % 弱。
そんなインドで街がクリスマスっぽくならないのは予想していた。
市場に買い物に行っても、レストランに行っても、クリスマスツリーを飾っている店は文字通り 0、いつも通りインドの音楽が流れていた。
私は日本でもクリスマスにワクワクするような年齢ではなくなっている。
たまに行く良い感じのレストランは稼ぎ時で、キッチンも店員さんも忙しくてバタバタ、特別メニューだと食べたいものが選べず、少し味も落ちる気がするので、この時期にはむしろ外食はしない。
プレゼント交換もしない。
ただ、クリスマスは街全体の灯りが何倍にもなって、皆が楽しそうにしているのを見るのは決して嫌いではないので、一度は街を歩く。
インドでも外国人が多いところへ行けばひょっとして…?
そう思って、外国人が多く住む地域のショッピングモールに行ってみると、あっ! クリスマスツリーがあるではないか!
12 月のバンガロールは最高気温が 27 ℃、最低気温が 16 ℃くらいだけれど、雪が降る演出もしている!
クリスマスツリーに電飾はなくヤシの木で囲まれていて、葉っぱが枯れているところがあったり所々にゴミが引っかかっていたりするのは見なかったことにしよう。
モールに入っている店は至って普通、ワサワサやバタバタな感はなく、英語でいう Christmassy な感じはない。
わたしはいつものように ここのモールに来たときだけ食べられる アジア各国の料理を食べて、モールの中をうろうろしてから帰った。
一方で正月は、仕事が休みなのは元旦だけだ。
アメリカの大学へ行っていたときも 1 月 3 日から授業がスタートした。
ひょっとすると、年が明けた瞬間 だけを祝う国の方が多いのではないかと思う。
7 日に七草粥を食べ、関西では 15 日にしめ縄をお焚き上げして灰を玄関の両端に置くなど、正月の余韻を残す文化があるのは日本ならではだ。
さらに、他の国に住んで思うのは、日本は国民の祝日がすごく多い ということだ。
インドでは、国民の祝日 (national holidays) は 3 日だけ。
1. Republic Day 共和国記念日
( 1 月 26 日 )
2. Independence Day 独立記念日
( 8 月 15 日 )
3. Birthday of Mohandas Karamchand Gandhi マハトマ・ガンジー生誕日
( 10 月 2 日 )
むしろ地域特有の祝日が多く、同僚が 「来週は故郷が祝日なので実家に帰ります」 ということがよくある。
インドは世界で 7 番目に大きな国で日本の約 9 倍の面積、行政区画は以下のように細分化されている。
28 の州があり、色分けすると以下のとおり。
これだけ州が多くて文化の違う地域が多いと、出身地のばらつきが大きい職場では 「 今日は誰々さんが故郷の祝日でお休み 」 になる。
元旦に関しては、仕事は休みだったが 特別な日 ではないようで、故郷に帰った様子はなく、1 月 2 日には全員が職場にいた。
私は、インドで最初で最後の元旦の日、初日の出を見ながらヨガをして、そのあとはいつも通りの休日を過ごした。
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