未来を予測する
数字の発表に関するニュースですが、数字のことは詳しい方にお任せし、今日は「未来を予測する」についてコメントします。
1.
占い好きの妻が毎週欠かさず見ているのが、凄腕占い師が芸能人や一般人を占う某番組。よく当たる凄腕占い師には、数年先まで予約で一杯だそうですね。
「科学的に説明できないものは信じません!」という意思はないので、過去をズバズバ当てる能力は凄いなーと、時々一緒に番組を見ています。
ただ、過去を当てる能力と、未来を当てる能力に、因果関係はおろか、相関関係もあるのか甚だ疑問なのですが。
頭の回転の速い妻ならそんなことはお見通しだと思うのですが、自分では判断のつかないこと、選択を悩んでいることに対して「誰かに決めてもらいたい」という心理から、占い師に頼りたくなるというプロセスは、10年以上一緒に居て、なんとなくわかってきました。
まあ、苦労をかけてばかりで「幸せにする」という約束を果たせていない、当たらない占い師なので、妻の信用は簡単には勝ち取れませんね。
2.
不確実な未来は"予測できる"のでしょうか?
ナシーム・タレブ著「ブラックスワン」によると、私たちは、過去においてつじつまのあった後講釈をし、それを信じ込む傾向がある、ということです。あらゆることが、後知恵で見れば意味を持ちます。
"今日後知恵で説明がつくなら、昨日予測できたはずだ"という直感をどうしても拭い去ることができない。過去をわかっているという錯覚が、未来を予測できるという過剰な自信を生みだす。
不確実性の高い、予測不能の未来に、起こるかも知れない様々なリスクを分析し、そのリスクを回避する、より良い選択を行うことが"未来を切り拓く"ということです。
様々な政府批判のニュースが飛び交うコロナ禍。
過去しか見ない人達の"後知恵バイアス"に支配されていませんか?
《参考書籍》
「ファスト&スロー」 ダニエル・カーネマン著
[2021.05.24投稿]いいね:8