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奴はとんでもないものを盗んでいきました。あなたの時間です。

ミヒャエル・エンデの『モモ』を読了。・・って、45歳が小学5、6年生向けの本を読んで報告することでもないのですが(笑)

「よい暮らし」のためと信じ、必死で時間を倹約し、追い立てられるようにせかせかと生きる人々。子供たちまで遊びを奪われ、「将来のためになる」勉強を強制させられる。「時間がない」「暇がない」と、足りなくなった時間をテーマにしたこの物語。痛烈な社会への風刺が、ジョージ・オーウェルやオルダス・ハクスリーと通じるものを感じ、ハッとさせられる部分の多い作品でした。

私が読み終えたので、次は娘に渡すつもりですが、書かれた物語の意味を理解するのはいつ頃なんだろうなあ。そして、私や妻が灰色の男たちに取り憑かれていることに、できるだけ早く気づいて欲しいと願う父なのでした。

[2023.11.05投稿]


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