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アスファルト

「地獄への道は善意で舗装されている」

という、欧州の諺があると知りました。一方で、今読んでいるルトガー・ブレグマンの著書(上巻)には、以下のように書かれています。

「地獄への道は偽りの善意で舗装されている」

"偽りの"という言葉が入るだけで、意味は全く変わってしまうようで。この部分の前に書かれていた内容と合わせると「悪事を行わせるには、それを善行であるかのように偽装しなけれはならない。だから、善意で舗装する」のだそうです。

それから、下巻には"共感"に関することが色々と書かれていますが、その中でもこちらが印象的な部分でした。

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共感は世界を照らす情け深い太陽ではない。それはスポットライトだ。サーチライトなのだ。共感は、あなたの人生に関わりのある特定の人や集団だけに光をあてる。そして、あなたは、その光に照らされた人や集団の感情を吸い取るのに忙しくなり、世界の他の部分が見えなくなる。
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より良い世界は、より多くの共感から始まるわけではなく、むしろ、共感は私たちの寛大さを損なう。なぜなら、犠牲者に共感するほど、敵をひとまとめに「敵」と見なすようになるからだ。
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舗装した善意が"共感"を生み出すのだとしたら、それはどこへ向かう道なのか。スポットライトを当てる"共感"はニュースと似ているとも書かれていますが、正にその通りかと。何だか、日々飛び込んでくる偏りのあるニュースや、某国の大統領のスピーチから、モヤモヤしたものを感じてしまいます。・、まあ、ニュースを鵜呑みにできなくなったのは、コロナのせいというか、NPを始めたことが原因ですけどね。。

(引用元:Humankind 希望の歴史)


[2022.04.07投稿]いいね:20


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