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第一ボタン

数字が減ってきたので、コメントも減ってきましたね。今日は「ボタン」についてのコメントです。


1.
シャツのボタン。一つ目のボタンを掛け違えたことって、初めに気づけなかった場合、全てのボタンを嵌め終えようとしたときに"おや?ズレている"って気付きますよね。嵌めている最中は、嵌めようとするシャツのボタンホールとボタンにしか意識がない、そこしか見ていない。だから起こるんですよね。

ボタンホールとボタンがきちんと嵌るかどうか?というニュースに踊らされていると、そもそも一個ズレてますよって、気付きにくいものです。最後にズレているのが見えてから「なんで初めから気づけなかったんだ!」って騒ぐ繰り返し。ちゃんとシャツの全体を見ながらニュースを届けてほしいですね。


2.
「人流が減っていないのに感染者は減った。だから人流が原因ではない。専門家の言うことは信用できない!」・・って、本当に専門家の意見を眺めていますか?それって状況を理解できていないメディアの勝手な解釈なんですけどね。一次情報を見れば明らかです。

厚労省アドバイザリーボードの専門家は、人流以外にも様々なファクターから、新型コロナの感染状況をウォッチし続けています。人流だけが原因だなんて、一言も言ってませんけどね。複数の要因が相互に影響しあう複雑な問題を、様々な側面から分析する、そのための一つの切り口でしかないんですよ。人流って。

それから、人流では説明がつかない理由、わかりますか?人流は人の動き。人の心理はファクターとして切り分けが難しいですね。喜んだり悲しんだり怒ったり、状況に応じて変化しており定数ではない。"たったひとつの真実が事件を解決する"のは名探偵の仕事ですが、長期化し刻々と状況が変化する複雑なコロナ禍という問題は、たったひとつの要因では解決しませんよ。"要因は複数あり、互いに繋がりを生んでいる"からです。

要素でなく全体を捉えましょう。"木を見て森も見る"というのが、クラスター対策を軸とする日本の専門家のスタンスですよ。スタート時点からボタンを掛け違えて捉えていませんか?

[2021.10.05投稿]いいね:6


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