待ったなし!食料自給は細胞培養で

カロリーベースで自給率38%。日々必要なカロリー。その自給率が38%。私たちは他国のカロリーで生きているといって過言ではありません。

これからの国際情勢は、西側の枠内だけでカロリーを分け合うというわけにはいかないのでしょう。食料を供給してくれる国が国情により供給を絞ることはあり得るのです。とくに、民主主義の国々は内向きの指向が高まっています。日本など輸入に頼っている国は仲間内でも自立を問われるのです。

地球環境の変化によって、海流が変わり今までのような海産物が手に入るとは限りませんし、メタンを輩出する畜産も縮小を迫られるでしょう。また、「賢い消費者」志向もますます勢いを増し、環境を改善しない食料は選ばれなくなる傾向にあります。

そこで、最も自給率に貢献するのが、細胞培養テクノロジー。これは、単に私の希望的観測であってはならないと思っています。世界情勢から鑑みるに、ここ2~3年で日本の自給率を押し上げる産業に成長させないといけないという危機感があるのです。

「量子コンピューティングより優先」すべき産業であると思っています。常温超伝導よりも優先、場合によっては経済安全保障のもっとも最優先に取り組むべき産業と考えています。

細胞培養産業へ参入する企業や団体・組織には、過疎地を特区にしてコストを抑える政策を提案します。

都市部に生産工場を作るより過疎地に生産環境を整備するほうがトータルコストを抑えることが可能です。消費地の都市部への流通コストがかかりますが、消費者に選ばれやすい経済システムを政府が率先して整備していくのです。「輸入製品より安全安心で環境に貢献」というエコシステムを開発し定着させるのです。

そうすることによって、海・山の現行の食料生産に携わっている人々をあたらしい産業へシフトすることが可能となり、国全体で食料生産を安定させることができるはずです。若い人たちも細胞培養産業へ就業しやすくなると思いますし、場合によっては、都市と地方の人口バランスを保つ役割を担うのかもしれません。

消費者から「細胞培養推進」運動が起こることを願っています。日本の国のこれからは「賢い消費者」が作っていくという自覚から国を基礎から変えていく、そういった理想が広まることを願っています。

#日経COMEMO #NIKKEI

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