本当は、米国嫌いな安倍首相?
祖父が求めたのは「米国とは対等な関係」。真の独立国家日本を目指していたと聞いています。
おそらく、孫たちに悔しい思いを植え付けたのではないでしょうか。芽生えて二度の首相になった安倍氏。悲願の対等的な立ち位置は確保できずに終わりそうです。
「トランプが如きに日本を世界をいいようにさせない」。その思いもあるでしょうけれど、現実主義でもある安倍氏は日本人に沁みついている「平身」より腰が高い程度の二段三段下の位置で外交を熟すしか手がない。
祖父もアジア志向が強かったようです。アジア・ロシアが日本と対等に付き合ってくれるのであれば、それ相応の対応をする心構えがあったかもしれません。北方領土問題の解決にその思いが少し透けて見えた気がします。
同じように、沖縄基地問題。本当は、「米国の好きなようにはさせない」と奥歯をかみしめているのですが、現実主義の安倍氏は米国追従を余儀なくされています。沖縄から米国軍を抜けば、日本の防衛だけで中国を抑えることは難しいからでしょう。
ロシアも中国も「太平洋への道」の前に日本がいることがどうしても「困った選択肢」となっています。千島列島の南端と樺太。これらを手放すはずもなく、尖閣諸島を突破できれば次は沖縄である戦略を隠すことをしない中国。沖縄の基地反対運動に中国の陰がないか常に神経をとがらせている日本政府という構図はこれからもかわりません。
「トランプ政権により安保が揺らいでいる」という観測は政治に興味がある人には共通の認識でしょう。韓国から米軍が撤退する日は、そう遠くないのかもしれません。中東はロシアが緊張をもたらし、それがバランスを保つことになると信じている節があります。それゆえのシリアからの米軍撤退だと推測します。つまり、「中東ではロシアが血を流す」という認識なのでしょう。
では、極東ではどうか。「極東では日本が血を流す」という認識が芽生え始めていると推測しているのですが、いかがでしょうか。米国が世界の面倒なことから足ぬけする時、そこかしこで「防衛」が問題となってきます。
安倍首相の支持率が下がる中、現実的な防衛論戦が国会で繰り広げられなければならないのに、野党も頓珍漢で与党も組織防衛に気を取られている状況。本当は、野党が率先して防衛・外交問題を与党に突きつけるべき存在なのです。米国は「日本人に血を流させようとしている」と。