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【漢字楽習室】 楽しいクラス(6)


私が担当することになった

大学の補習クラスは、


初級から超上級まで

55人の学生がいました。

 

 学習環境を整えるため、

まず、教室のルールを徹底し、

 

時間を守らせました。

食べ物も禁止しました。

学習内容は日本語に限定しました。

 延長はせず毎回定時に終わりました。

 

質問への対応 
1)答えを教えない

 

授業中は、

他の人の学習の邪魔さえしなければ、

 

日本語の勉強なら、

何をしてもよいのでした。

 

質問がある人は

手を挙げてください。

 

即答できない場合は、

次回、回答します。

 

と伝えていました。

 

語彙や文法が分からなければ、

自分で調べられるように、


各レベルの辞書や参考書を

教室前方に置いておきました。

 

すると、

こんな質問をする学生がいました。

 

学生7)先生、宿題の答えを教えてください!

 

私は、

学生が自分で解いたのなら、

明らかな誤字を直す、くらいは

してもよいと思いました。

 

ところが、その学生は、

他の先生が出した宿題の答えが

全然分からなかったので、

白紙なのでした。

 

この時間に

教えてもらって済ませよう、

本当にそう、思ったようでした。

 

そこで、学生に言いました。

 

その答えを考えるのが宿題、

ですよね。

まず、自分で考えて

答えを書いてみてください。

 

そして、

その答えが合っているかどうか、

確認するのは、

その授業の先生の仕事ですよね。

 

学生は、がっかりした様子でした。

 

その日は、たまたま

少し時間があったので、

参考になりそうな資料を

ネットで調べて

授業中に渡しました。

 

学生は、さっそく、

資料を読み始めました。

 

時間がなければ、

キーワードだけ与えて、

自分でネット検索させる

つもりでした。

 

教師の私ができるのは、

そこまで、です。

 

少し冷たいようですが、

55人の宿題をいちいちチェックして

教えてあげる余裕もありません。

 

学生の質問に対して、

「答え」ではなく、

「答えの調べ方」を

教えるようにしていました。

 

日本人でも分からないような、

微妙な語彙の使い分けなどは、

本を読んでも分かりません。

 

そういう時は、

時間をもらって、

次回フィードバックしました。

 

そのフィードバックは、

とても分かりやすい、と

学生に好評でした。



続きは、また。

お楽しみに。


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