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【漢字楽習室】 楽しいクラス(7)


私が担当することになった

大学の補習クラスは、


初級から超上級まで

55人の学生がいました。

 

 学習環境を整えるため、

まず、教室のルールを徹底し、

 

時間を守らせました。

食べ物も禁止しました。

学習内容は日本語に限定しました。

延長はせず毎回定時に終わりました。


学生の質問に対しては、

答えではなく、答えの調べ方を教えました。

 

即答できない質問には、

次回フィードバックしたのですが、

学生に好評でした。

 

質問への対応 
2)一歩先を見る

 

あまりにも受講者が多いので、

アシスタントさんが付いていた

時期がありました。

 

ノンネイティブのその方は、

4か国語がペラペラで、

日本語能力も超級でした。

 

学生から英語で質問を受けると、

英語で答えます。

 

語彙の質問を受けると、

正確に答えようとして、

日本人用の国語辞典を開いて

説明しています。

 

あるとき、アシスタントさんが

真剣な面持ちで

こう、言いました。

 

A1)先生、どうやって教えたらよいか分かりません!

 

そのアシスタントさんには、

説明しても伝わらない時は、すぐに

私に助けを求めてください、

と伝えていました。

 

教えれば教えるほど、

通じなくて、

自信をなくしているようでした。

 

私は、

そのアシスタントさんに

こう、伝えました。

 

質問には、

なるべく日本語で返事してください。

その人が分かるレベルの日本語で。

 

質問を復唱して、

何が分からないのか、

はっきりさせます。

 

それから、

この本に載っていますよ、

と紹介するのです。

 

答えを教えなくてよいのです。

 

もし、口頭で何か説明したい時は、

その人の分かるレベルの日本語でお願いします。

 

その学生は、これから、

もっと学習を進めていかねばなりません。

 

一歩先を見て、

自分で学習できるように、

導いてあげるのが、

教師の仕事ですよ。

 

アシスタントさんは、

はっと気づいたようで、

目がキラキラと輝き出しました。


その後、

日本語教師の仕事が楽しくなった

アシスタントさんは、

1年間、教師養成講座に通い、修了。

正式な教師の資格を手に入れたのでした。


続きは、また。

お楽しみに。



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