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【コラム】地方にこそ外国人の求めるものがある

GW後半に入り、お天気にも恵まれ、非常に多くの方がお出かけを楽しんでいる様子です。

GWは日本特有の長期連休ということもあり、外国人旅行者というよりかは、日本人観光客で賑わっているという体感です。

私が現在住む宮城県仙台市。
アフターコロナになり、秋保地域を中心に誘客の工夫が加速しています。

最近で最もホットな話題と言ったら、星野リゾートが運営する「界」が、
4月25日にオープンしたことです。

先日、大学の授業でも扱いましたが、星野リゾートのブランディングは本当に素晴らしいの一言!
「ラグジュアリー」「温泉旅館」「リゾート」「シティ」「カジュアル」と、
それぞれのブランドでコンセプトを徹底的に分け、その場・その土地でしか体験できない価値を大切にしたサービスが魅力です。

「界」のコンセプトは「温泉旅館」。
HPを見ると、「ご当地の魅力に出会える温泉旅館」と表現されていました。
「王道なのに新しい温泉旅館」。
日本の四季を大切に、ご当地それぞれの魅力を最大限表した館内デザインやサービスは、圧巻です。

このコラムでも何度か書いていますが、外国人の求める訪日旅行の目的も、
まさに「ご当地でのコト体験」です。
日本はご当地の文化的魅力に加えて、「四季の魅力」も味方につけた、世界でも稀な国ではないでしょうか。
「四季を愛でる」という、我々にとっては当たり前な文化が外国人の感性にも触れ、訪日目的の上位にも「四季を楽しむ」「桜を見る」が入ってきます。

確かに、3月中旬以降のSNS、特にInstagramとTikTokでは、海外セレブと称される方々の「桜投稿」が多く、非常に話題となりました。
桜の名所として有名な目黒川が流れる中目黒エリアに皆さんが集結!笑

桜期間中の中目黒のSTARBUCKS RESERVE® ROASTERY TOKYOでは、
テラス席に予約&整理券を必要とするほどの賑わいに。

桜ひとつで、これだけの経済効果が生み出せるのだから、スゴイの一言。

確かに、地方にはこのSNS映え満点のSTARBUCKS RESERVE® ROASTERYはありません。笑
しかし、この桜にも引けをとらない四季の魅力は、数えきれないほどあります。

もはや、SNSの活用次第でその土地の魅力が浸透する時代。
「うちの街には〇〇はないから…」とよく聞かれますが、
魅せるモノがないのではなく、単に伝える手段をうまく活用できていない
だけなのです。

世界各国の祝祭日を見てみると…
夏季休暇までのここから2~3ヶ月内で目立った連休は、中国・台湾・香港での「端午節(日本の「こともの日」のようなもの)」が6月上旬にあるくらいで、ここから夏季休暇までは閑散期に近くなるのかな。

けれど、その時期には「紫陽花」が見頃を迎えます。
鎌倉の長谷寺のように、「紫陽花の代名詞」となる場所を上手に地方でもPRして行けたら、桜に次ぐ日本の四季を愛でる文化をアピールできますよね!

「紫陽花」は英語で“Hydeangea(ハイドレンジア)”。
花の色によってもその花言葉が異なり、その奥深さもまた面白みを増します。

確かに、最新技術を使ったようなアミューズメントパークで遊ぶことや、
日本初出店の高級ブティックでの買い物、有名武将が築いた城跡巡りなど、そのような時間の使い方も魅力的です。

けれど…ないものは仕方ない!笑
あるものを最大限活かし、最大限の工夫でPRするだけで、意外と簡単に地方都市への外国人誘客が叶うのではないでしょうか。

我々が「当たり前」と思っているところに、大きな魅力が潜んでいる。
地方にこそ、外国人観光客が訪日に求める色々が詰まっているのです。

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