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PKMでの知識

記事の目的

自分の知識ネットワークを明確化し、PKMのアイデアを記述するための用語を整理する。

PKMによって達成したいこと

  • 自分の知識を体系的に深める。

  • 自分の知識体系を俯瞰し、不足している情報を補完できるようにする。

  • 自分の無知を自覚できるようにする。

前提

このページでは、使用する用語の概念とその相互関係を明確に定義する。 新しい概念や「真の〇〇の意味」を提示することが目的ではない。 日常的な用法からなるべく逸脱しないことを心がける。 しかし、日常的な用法には曖昧な拡がりがあるため、PKMにおける明確な区別が運用上有効である。したがって、別の記事でここの用語が伝わりにくそうな場合は、文中で補足説明を加えたり、このページにリンクを貼るなどの方法で対応する。

なお、このページ内の例では、「情報:」「単語:」などのタグで視覚的に区別する。

記事の背景

情報は、複数の情報が相互に結合することで知識として"成立"する。

  • この認識は、同期に化学を説明する際に原子についての知識を整理しているときに生まれた。

  • 私の原子の知識は、素粒子<電子<原子<分子<高分子(サイズ順)の内、電子から分子の狭い範囲にとどまっているのに、十分に知識を持っている気がする。

  • より身近な例として、「単語:リンゴ」関する知識を持っていると思うだろう。この状態でもリンゴについての全知識を持っているわけではないが、「単語:リンゴ」の知識に「情報:リンゴは赤い」「情報:リンゴは甘い」「情報:紅玉が存在する」「情報:リンゴは万有引力に引かれる」といった関連情報が結びついている。「赤い」とはどういうことかわからない人や育て方を知らない人でも"リンゴの知識"がないとは言わない。

    • たとえば「情報:カニステルは果物」「情報:カニステルはホクホクしている」といった情報だけでは「単語:カニステル」の知識があると感じないが、こうした情報が集まることで「単語:カニステル」に関する"知識"が形成されていく。

  • また、書籍『心はこうして創られる:「即興する脳」の心理学』から、「トラを思い浮かべるときには全体像を思い浮かべながら局所をイメージしているつもりになる。しかし、シマの向きなど具体的な部分は思い浮かんでおらず、即興している。(曖昧)」という指摘も考察のきっかけとなった。

ページ

LogseqやObsidianでの「ページ」に相当する概念で、noteでの「記事」も含む。 ページは1ファイルで構成され、タイトル、内容、タグ、結合で成り立つ。 例としてこのページでは、「タイトル」は「PKMでの知識について」、内容はこの文章、「タグ」は「#PKM」であり、まだ他との「結合」はない。本定義においては、「情報源」と「情報」がページに該当する。 また、ページ内部では、結合の関係性に応じて内容の展開がされる。

例:「情報:リンゴは甘い」のページ
---
タグ: 
	- [[リンゴ]]
	- [[味覚]]
抽象:
	- [[果物は甘い]]
根拠:
	- [[リンゴには糖類が含まれている]]
	- [[糖類は甘い]]
---
	「単語:リンゴ」「単語:味覚」に含まれる。抽象化すると「情報:果物は甘い」。
根拠は「情報:リンゴには糖類が多く含まれている」「情報:糖類は甘い」。

結合・情報源・情報・知識・知恵・物語

結合

結合は「情報源と情報」「情報と情報」を結びつける役割を持つ。

関係性

結合には関連性が伴う。 候補は、包含/被包含・抽象/具体・由来/内容・前/後・類似・矛盾(対立)・関連。
/は逆の関係。 A→Bが抽象なら、B→Aは具体である。
/のないものは互いに同じ関係。 A→Bが類似なら、B→Aも類似である。
包含/被包含はタグで代用しても構わないか?(被包含のみ) 由来は情報の元となる情報源との関係性。
関連は弱い関係性であり、整理されるまでの仮置きである。

情報源

書籍、経験、データ、常識など。 形式は異なるがいずれも情報源として記録される。

情報

情報ページのタイトルは単語または文である。

  1. 情報源から抽出したもの。 書籍の場合、引用がページの中身で、タイトルはその要約である。

  2. アイデアや抽象化した内容。 ページタイトルとして記録する。

```mermaid
graph TD;
情報源--内容-->情報;
情報--由来-->情報源;
```

単語

単語は他の情報を「包含」する。 被包含リストの展開が主な役割。

```mermaid
graph TD;
単語--包含-->情報A;
単語--包含-->情報B;
単語--包含-->情報C;
```

知識

サイズ:段落。 知識とは「十分な結合が形成された」情報の集合体である。 "十分な結合"の定義は要再検討。 (例えば、結合が5つ以上かつ推敲が3回以上かつAnkiで5回以上の確認など。)

```mermaid
graph TD;
知識A<--類似-->情報B;
知識A--後-->情報D;
知識A<--具体/抽象-->情報C;
情報E--後-->知識A;
```

知恵

サイズ:複数の段落。 十分に結合した情報群。

物語

サイズ:本の章単位。 十分に知識が成長すると新しい情報源としての価値を持つ場合がある。
違う表現が望ましいかも。

まとめ

  • PKMにより、無知を自覚し情報構造を整理できる。

  • 最小単位を情報源・情報とし、結合による知識形成を目指す。

  • 知恵と物語の明確な区別が未検討。推敲と実践を通じて判断する必要があるか?




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