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スリランカ①親切?orお金?

(1)インドとは全く違う”インド洋の真珠”

インド洋に浮かぶ島国スリランカ。皆さんはどんなイメージをお持ちだろうか。

インドに近いから似たような文化を持っているのだろうか、という予想は間違えてはいない。人々の見た目はインド人とそう変わらないし、食べるものもカレー味が多い。インド系の言語や宗教が広まってもいる。でも実情はインドとは全く違う国なのだ。それは日本人の私たちが、中国人と間違えられるのに大きな違和感を感じるのと同じように。

(2)じゃあスリランカの特徴って何だろう。

まず一番大きな違いは四方八方が海に囲まれた”島国・海洋国家である”ということ。国土の大きさの割に海岸線が非常に長いので嫌というほど海産物が取れる。だから食べるものには(私たち日本人の大好物な)新鮮なシーフードがふんだんに使われるのだ。スリランカのカレーは”胡椒をふんだんに使った、水分の少ない辛さ”が有名で、その辛さはインドカレーと比べて格段にレベルが違う。ひーひー言いながら贅沢にカニや海老を使ったカレーを手を使って豪快に食べ、種類も多く料理の仕方も多彩な魚を食べられるのはスリランカに行った時の大きなお楽しみだ。インドではここまで海産物は食べないと断言できる。食べたらおなかも死にそうだ。

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食いしん坊には色々試せるターリー

二点目に、多くの国民が仏教を信仰しているということだ。仏教の発祥地インドにほど近いネパールなのだが、どちらの国でも仏教徒の割合はそこまで高くない。だがここスリランカでは国民の約7割が仏教徒だと言われている。とても穏やかな国民性だ。

これがとても癒されるのだ。多くの日本人は大乗仏教でそこまで真剣に信仰していないと思うのだが、やはり根源にある”他者や年配者への尊敬の念”は小さいころから根付いている。こんなにも他者に尊敬の念が払えるのは仏教徒の特徴だ。だからこそスリランカを旅していると小さなレベルのことでも感覚が同じだと感じることが多くて、”人間レベルで話が通じるなぁ”と感じることが多かった。

島国で海産物をたくさん食べて、仏教と他者への尊敬の念が刷り込まれている国民性ー南インド洋に浮かぶ島国が、こんなにも日本と似ているところがあるとは、訪れる前には全く知らなかったことだった。

(3)しつこくない客引きたち

現地ではヒンドゥー系住民と仏教徒が争っていて、時々テロのようなことが起こる。だが道を歩いている分には全くの平和な国だった。つい似ているので比較してしまうのだが、インドのように街を歩いていても話しかけられ付き纏われたり、悪者たちがグルになって騙したり、といったことはほとんどなさそうだった(もちろんそういう人もいるだろうから注意は必要だ)。日本人が歩いていると目立つのでお店やトゥクトゥクの人に声を掛けられることはあるけれど、「いらないよ~」と一言いえばみんな驚くほどあっさりと引き下がる。インドから訪れた人はとても驚くと聞く。

でもだからこそ現地で受ける親切が本当の優しさなのか、はたまたお金のためなのか、判別が難しくて私にはスリランカの苦手な部分でもあった。

(4)親切? or お金?

数年前のスリランカ滞在時。ホテルの外に出ようとしたら非番になったばかりのホテルスタッフに声を掛けられた。彼の名前はウマルさん。人の好さそうな40台くらいの男性だった。そんな彼は私が観光に行く、と言ったところ市内を案内してくれるというのだ。

海外に慣れた人ならここで警戒するだろう。きっと後でお金を請求される、例えお金が不要でも後で高額なお布施をねだられるーと。だがここはスリランカだ。いらないとはっきり言えばしつこくされることもないし、何よりこの人は私が滞在している一流ホテルのスタッフだ。身元がはっきりしているし、私は会社の計らいで滞在でしているため下手なことはできないはずだ。信じ切ってはいないけど、そこまで疑うのも変なのかもしれない。

結局私の行くところに彼がついてくる、という感じで市内歩きが始まった。

ウマルさんは穏やかな笑みを絶やさず、落ち着いた口調で話をしてくれる。子供も二人いるそうだ。日本ではなかなか見られないシナモンの木の皮を剥いで香りをかかがせてくれたり、現地の人しかいないお寺に連れて行ってくれたり。お布施を要求されるどころか、彼は私の分までお寺にお賽銭を納めてくれたのだ。

きっとこの人はこういう人なのだろう、観光も一通り終わり、彼へのと疑いが晴れかけた時にウマルさんはこう言った。

「宝石屋さんに行かない?スリランカは宝石が有名なんだ。」

あれ?フラグが立ったぞ?と感じた瞬間だった。しかし一瞬の私の戸惑いを感じたのか、ウマルさん「もちろん何も買わなくていいから」と。

迷った。迷ったが、実際に現金やカード等は持ち合わせていないから騙されようがないし、何より彼にはここまでの道中の交通費からお賽銭まで負担してもらっている。無下に断れない雰囲気だ。こういうところが自分の中の日本人を感じる瞬間だ。嫌ならNOと言えばいいのに言えないのが日本人なんだよなぁ。

気づいたら宝石屋の中にいた。店の中には英語の流暢な2人の若者。全くギラギラした感じはない。興味があるものがあれば教えてね~とカウンター越しに座ってしばしお話。即決できるくらいの値段のものも並んでいるが、素人目にもいいものには見えなかった。15分ほど滞在したが脅されたりすごまれたりすることもなく、何も買わずに店の外に出られた。

店の外に出てもウマルさんはにこにこと笑顔のままだ。何も買わなかったのに。チップを要求することも一切なかった。この人は本当にただの親切心で私のために時間を割いてくれたのだろうか?ラッシュの前に帰らなければ、というウマルさんと別れた帰り道でぼんやりと考えていた。

(5)苦手な”親切”

だが後日、このからくりが判明した。やはりウマルさんが私を宝石屋に連れて行ったのは”お金のため”でもあったのだ

スリランカでは外国人観光客を宝石屋に連れて行くと、それだけで謝礼がもらえるのだ。観光客が何も買わなくてもいい。ただその場に連れて行くだけでお金がもらえる。もちろんその謝礼の額は大きくはないのだが、英語が話せるスリランカ人にとってはお手軽なバイトとして知られているのだ。

彼が私のために払ったトゥクトゥクにお布施代、それを考えるとすぐになくなってしまうくらいの謝礼だっただろう。自己負担なしで私をもてなしてくれたとポジティブに考えるのか、はたまたある意味外国人をカモにしている宝石屋に連れて行くのは悪どいことなのか。前者のようなポジティブな気持ちでいたいけど、何か心が引っかかってしまう。そんな経験はやはり苦手だ。

(スリランカで宝石屋に行って何も買わなくてもガイドさんは困るわけではないので、いらないものは買わないようにご注意ください)

②に続く

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