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アトピーと向き合う上で「生活の中の美しさ」を追求することの効能について
アトピーと向き合う生活の中で、「美しさ」を意識することが、心と体にどのような影響を与えるのか。一般的に、アトピーのケアといえば、スキンケアや食事管理、ストレス対策などの実践的な方法が語られることが多い。しかし、それと同じくらい、「美しい」と感じるものに囲まれること、生活の中に美しさを見出すことが、アトピーと向き合う心の在り方を変えてくれるのではないかと私は考えている。
美しいものが心に与える影響
「美しさ」は、視覚的なものだけでなく、五感すべてに関わるものだ。たとえば、美しい景色を眺めることで気持ちが落ち着いたり、お気に入りの音楽を聴くことで気分が和らいだりすることがある。香りや手触りの良いものに触れるだけで、心が穏やかになることもある。
こうした「美しさ」がもたらす心の安定は、アトピーと向き合う上での支えになる。なぜなら、アトピーによるストレスは積み重なるものだからだ。1日だけでなく、長い時間をかけてじわじわと心を消耗させる。その消耗を少しずつ和らげるために、日常の中に美しさを意識的に取り入れることが重要になる。
生活の中に「美しい」瞬間を増やす
「美しさ」と聞くと、特別なものを想像しがちだが、実は身近なところにある。たとえば、朝起きたときに、お気に入りのカップでコーヒーを淹れる。ただの習慣ではなく、あえて「美しく感じる」ことを意識するだけで、その時間の意味が変わる。
コーヒーの湯気が立ち上る様子を眺めたり。カップのデザインや質感を楽しむこと。口に含んだ瞬間の香りや味わいに意識を向けること。 こうした小さな美しさを見つけることが、心の余裕につながる。
部屋の環境を整えること も、生活の美しさを高める方法の一つだ。ものが散らかった空間では、無意識のうちにストレスを感じることがある。逆に、整えられた空間にいると、自然と気持ちが落ち着く。アトピーのケアというと、どうしてもスキンケアや食事などに意識が向きがちだが、「美しい環境を作ること」もアトピーとの向き合い方の一つ なのではないかと思う。
「美しさ」を意識することで不快なものから意識をそらす
アトピーの症状が強く出ているときは、どうしても「不快なもの」に意識が向いてしまう。かゆみや痛み、炎症、赤みなど、目に見えるもの、感じるものの多くが「不快」なものになりがちだ。
しかし、意識的に「美しさ」を見つける習慣を持つことで、不快なことばかりに囚われる時間を減らす ことができる。たとえば、肌の状態が気になって落ち込むとき、ただ「良くなるのを待つ」だけではなく、何か美しいものに触れることで、気持ちを切り替えることができるかもしれない。
美しい音楽を聴く、好きな香りを嗅ぐ、景色を眺める、本を読む、温かいお茶を飲む。 そうした小さな習慣が、心のバランスを保つ助けになる。
アトピーは長く付き合っていくものだからこそ、「症状をなくすこと」だけに意識を向けるのではなく、「症状と共に心地よく過ごせる工夫」をすることが大切 なのかもしれない。そのために、「美しさを感じる習慣」を持つことは、大きな意味を持つのではないだろうか。
「AtoD method(エートゥーディー・メソッド)」
アトピーの人にとって理想の幸福像とは?
”喜びの感情”にフォーカスし、2軸でアトピーと向き合うフレームワーク
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有料記事「アトピーと生活デザイン」は「AtoD method」の元となった僕がアトピーと向き合った約5年間の記録です。
アトピーと向き合った1人の人間の内面の葛藤や生活の様子について知れる内容になっており、「AtoD method」への理解を深められる情報コンテンツになっています。”how to 本”と”生活エッセイ”を組み合わせた形式で作成しました。アトピーと向き合う上での”新しい発見”があれば幸いです。