日本語と英語の特徴
¶ 「ジルは彼にチョコをバレンタインデーにあげた。」
▼文節化(スラッシュイング slashing ) ☞“分ける”ことが“分る”こと!
ジルはネ / 彼にネ / チョコをネ / バレンタインデーにネ / あげたヨ。
▼
順 ↑ ジルは ─────────┐
不|彼に───────────┤
同|チョコを ────────┤
↓ バレンタインデーに ─┴─あげた。
☞文節が順不同でも、適切な助詞を付し文末に述語を置けば、日本文は成り立つ。
1) ジルは / 彼に / チョコを / バレンタインデーに ─┐
2) ジルは / チョコを / 彼に / バレンタインデーに ─┤
3) ジルは / バレンタインデーに / 彼に / チョコを ─┤
4) 彼に / ジルは / チョコを / バレンタインデーに ─┤
5) チョコを / ジルは / 彼に / バレンタインデーに ─┤
6) バレンタインデーに / チョコを / ジルは / 彼に ─┤
7) バレンタインデーに / チョコを / 彼に / ジルは ─┴─あげた。
(その他の組み合わせの文も可能)
⇒語句順訳のすすめ
⇒日本語の作文技術
▼それでは英語ではどうか?──
1) Jill gave him chocolate on Valentine's Day. ◯
S V O₁ O₂ (M)
2) Jill gave chocolate to him on Valentine's Day. ◯
S V O A (M)
3) Jill him chocolate on Valentine's Day gave. ✕
☞日本語の文節の順番に並べているだけで、まともな英文になっていない。
4) He gave Jill chocolate on Valentine's Day. ✕
☞文法的には間違いはないけれど、"彼がジルにあげた”という意味に変わってしまうのでダメ。
5) On Valentine's Day, Jill gave him chocolate. 〇
A S V O₁ O₂
☞”あげた時”を強調するために、コンマ付で文頭に置き主題化するのであれば、この英文も可能。
⇒無標主題と有標主題