
杉田水脈・擁護論2):LGBとT
2) >“そもそも、LGBTを「不幸な人」と言い切っちゃった時点で差別丸出しだし、”──
ここは大きな誤解があるように思う。杉田水脈元議員が“不幸な人”と見なしたのは、“LGBT”の人々自体ではなく、例えば、本来“LGBT”ではない、“ヘテロ”の人(少女など)が過剰なマスコミ(特に朝日新聞等を念頭に置いている)の刷り込みによって勘違いして自分を“LGBT”だと思い込んでしまうような人を言っているのだと思う(“性的嗜好”という言葉は気になるかも知れないが、まあ、もう一度読んでほしい。)
「ここまで私もLGBTという表現を使ってきましたが、そもそもLGBTと一括りにすることが自体がおかしいと思っています。T(トランスジェンダー)は「性同一性障害」という障害なので、これは分けて考えるべきです。自分の脳が認識している性と、自分の体が一致しないというのは、つらいでしょう。性転換手術にも保険が利くようにしたり、いかに医療行為として充実させて行くのか、それは政治家としても考えていいことなのかもしれません。
一方、LGBは性的嗜好の話です。以前にも書いたことがありますが、私は中高一貫の女子校で、まわりに男性はいませんでした。女子校では、同級生や先輩といった女性が疑似恋愛の対象になります。ただ、それは一過性のもので、成長するにつれ、みんな男性と恋愛して、普通に結婚していきました。マスメディアが『多様性の時代だから、女性(男性)が女性(男性)を好きになっても当然』と報道することがいいことなのかどうか。普通に恋愛して結婚できる人まで、『これ(同性愛)でいいんだ』と、不幸な人を増やすことにつながりかねません。」
杉田水脈『「LGBT」支援の度が過ぎる』書き起こしより抜粋
【参考】
性同一性(sexual identities)
性指向性(sexual orientations)
性嗜好性(sexual preferences)
杉田氏も注意書きしているように、他の”LGB"とは違い、”T”は”性同一性障害”と言われている。確かに問題なのは、”一方、LGBは性的嗜好の話です。”の下りの”普通”という杉田氏の言葉の使い方だと思う。この言葉の使い方を回避するために、一般には”LGBTQ"は”性的マイノリティ(少数派)”と呼称されているが…。しかしこれも議論の余地を残している。⇒共愉──クイアの難問を解く生き方
杉田氏自身は総務大臣政務官に就任する前から、”自らの拙い表現で傷つけてしまった人々がいることを重く受け止め、深く反省している”旨のことを繰り返し述べており、国会においてもより分かる形で”謝罪・撤回”の表明をされたことは周知の通りである。
つづく
⇒杉田水脈・擁護論1):「生産性」の概念
⇒杉田水脈・擁護論3):"男女平等は妄想だ"発言
⇒杉田水脈・擁護論4):彼女の見解を敷衍する
⇒杉田水脈・擁護論5) :ガチの当事者氏による評論
⇒杉田水脈・擁護論6):バッシングの嵐
⇒杉田水脈・擁護論7):バッシングされる理由
⇒杉田水脈・擁護論8):NHK番組批判
⇒共愉──クイアの難問を解く生き方
⇒反‐反捕鯨論
⇒ドンチャン騒ぎには耐えられない!