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ICC アニュアル 2024「とても近い遠さ」を見てきた

気になっていたNTTインターコミュニケーション・センター[ICC] に行った。
最高だった。もう1回見たい。

オペラシティの中にあって食べるところもあるし、街中の美術館と比べると空いていてゆっくりできた。

特に気になったもの

他の作品もおもしろかったけど、ここではいくつかだけ。

すみません,これどうやったらオンになりますか

真っ暗な部屋の中、椅子だけが並んでいて、投影機はまだ光ってるだけだった。どういうこと?と思いながら座ると、再生が始まった。

正直、気味悪いな~怖いやつだったら嫌だな~と薄目で見始めた。日本語じゃないから字幕を読むためには見なきゃいけない。灰色頭の動きが明らかに人のそれじゃない気味の悪い人間モデル。

なんなのか分からなくて、結局最後まで見た。
そこで語られる内容も考えさせられるようなものであった。
妙に記憶に残ってしまっている。
タイトルの意味を取りかねている。

ジャグラー

ちょうど開始前の停止した状態から、動き始めて止まるまでの一連の流れを見ることができた。
ストロボが点滅するからだと思うが、撮影は禁止されていた。

止まってるときはなにかわからず見ていたが、だんだんと回転速度が上がって、ストロボが点滅することで作品が見えた。最初は、回転して見えていたのに、次第にその位置でずっとアニメーションのように動いて見えた。
その原理は分かるようで、不思議で、稼働している10分の間ずっと動きを目で追いかけていた。
速度がだんだんに落ちて行くと、アニメーションもぎこちなくなった。動いた状態を見たあとだと、止まっていても物品を順に追いかけていけるから不思議。

まもなくポイント・ネモに墜落する私たち

部屋まるごとで作品になっていた。
いくつかのラジカセが設置されていて、登場人物ごとにどれから音が出るかが変わって、臨場感があった。
奥に見えるラジカセの影も、最後に意味がわかった。

リー・ムユン《まもなくポイント・ネモに墜落する私たち》

私は、映像とか音声の作品は、途中で興味が削がれてぜんぶを鑑賞しないことがよくある。これは、始めは仕組みが気になって、そしてだんだんに内容が気になって、最後まで見ていた。エンドロール後もちゃんと見た。

現在の社会には,その人が置かれたさまざまな状況によって,居場所がない,あるいは強い疎外感を感じる人が多く存在します.作者は,この世界においてなぜ人が居場所を失わなければならないような事態が続いてしまうのか,またそのような人たちは「精神のポイント・ネモ」に墜落するしかないのかと,作品を通して問いかけています.

リー・ムユン《まもなくポイント・ネモに墜落する私たち》展示概要

おわりに

シアター上映もあったのだけど、ちょうどいい時間に行けず見ずに終わりにしてしまった。見たらよかったなと後悔している。
チケットがあれば、シアターは会期中なら別日でも入れるらしいが、私は行く機会がないので残念。

無響室にも初めて入った。
扉をくぐった瞬間に、耳がぶわっとなる感じ。
ここで聞ける作品もときどき変わるらしいので、また行ってみたい。

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