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森美術館「ルイーズ・ブルジョア展」を見てきた

前評判がよくて、気になって見に行った展示。
たしかに、よかった。
全体的に不穏さが漂っていた。

年明けまでやってるから、もう1回行ってもいいな……
そして図録も買いたい

特に気になったもの

全体に平面作品よりも立体作品が好きだった。

《無題》ホログラム (8つのうちの1つ)

このホログラムの作品がめちゃよかった。欲しかった。
正面近い位置からだと、写真のように裏から赤く光るように見える。
大きめの本くらいで、いくつも並んでいたのもよかった。
遠かったり角度が悪いと、真っ黒のパネル。
きれいでもあり、不気味さもあり。

《ヒステリーのアーチ》

設置場所と合わせて、かなりいい感じだった。
特に夜だったので、向こう側に街明かりの夜景もあり、きれいだった。
夜に来てよかった。

昼だと、窓からの光で逆光気味になって、また違った雰囲気になるようだった。
次は昼とか夕方とか、違う明るさ具合のときに来るといいかもしれない。


不穏な、記憶の暗い部分を形にしたような作品が多かった。

以前に大阪の国立国際美術館「コレクション2 身体———身体」で見た『カップル』と同じタイトル・モチーフの作品が、いくつもあった。
どれも、人の形をした2つが抱きしめあっている。
写真の作品は、片方がが義足のようになっている。

《カップルIV》1997年

似た雰囲気の作品。これもやっぱり黒い布でできている。
片方が小さい子どものようだけど、大人と思わしき方は頭も腕もない。女性のようではあるから、母親なのかもしれない。
子だけが抱きしめているし、タイトルも『見つけた子』だし、母は腕も顔も見えなくて反応がないように思える。

《見つけた子》2001年

これもカップルではないけど、おなじように布で出来た作品。
綿が詰まったやわらかいはずの物なのに、みちみちに詰まっていて破裂しそうな気配もある。
布に金属が刺さってるのが痛々しかった。

《無題》2002年 (第3章に展示)

布製以外の彫刻でも、柔らかそうな丸いフォルムが特徴的だった。
それが無機物なのに生物っぽさを醸していた。
平面作品でも、赤いグワッシュが血みたいだった。
いろんなやり方で、トラウマとか女としての身体に対してのやりきれなさとか、そういう負の感情が見えてぞわぞわした。

おわりに

仕事終わりにふらっと行ける手軽さがある美術館だった。
いつでもだいたい 22時まで開いてて、休館の多い月曜もやってる。

帰りに、六本木ヒルズに設置されているでっかい蜘蛛こと『ママン』もちゃんと見た。
展示の方にも、2つほど蜘蛛の彫刻があったが、外にあるこれが一番大きいと思う。

《ママン》六本木ヒルズ

よすぎて、終始にこにこしてしまっていた
そんな感情で見るような展示ではないのだけど

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