「燃えよ剣」と新撰組
幕末に戦った幕府の私設軍隊
「 燃えよ剣」は司馬遼太郎の歴史小説を原作とした2021年公開の映画。
新撰組の話です。
主役の土方歳三を岡田准一、近藤勇を鈴木亮平、沖田総司を山田涼介という豪華キャストで製作されました。
新撰組は日本の歴史が頭に入ってないとわかりずらいので、簡単に説明します。
当時は幕末、つまり江戸時代末期です。
徳川幕府がずっと政権を握っていたのですが、黒船に象徴される外国の干渉などを理由にいまの「政権ではダメだ」と薩摩(鹿児島)や長州(山口)、土佐(高知)などが倒幕に動くという時代です。
江戸幕府から見たら、倒幕しようとしてる坂本龍馬などの「幕末の志士」と呼ばれる人たちはテロリストみたいなものです。
で、テロリストを退治するために結成されたのが新撰組という訳です。
正規軍というより私設軍隊みたいな感じなので、ロシアのワグネルとかに近かったかもしれません。
この新撰組がめちゃくちゃ強かったらしいんです。
有名な池田屋事件も新撰組。禁門の変では長州軍を圧倒したと言われています。
討幕派はものすごく新撰組を恐れていて、新撰組がいたたために明治維新は数年遅れた、なんて言う人さえいます。
歴史物あるあるなんですが、徳川幕府から見たら新撰組はヒーローです。なにせ敵をバッサバッサ切って幕府を守ってくれたんですから。
倒幕派から見たら新撰組は悪役です。味方が次々倒されてしまう強敵キャラです。土方歳三なんてラスボスかもしれません。
どちらが本当の姿か、というと、どっちも正解。どちらの立場から見るかという事なんですね。
最後は討幕派が勝って新政府となるので、歴史的には新撰組は悪役ですね。
でも、人気があります。
通常の歴史書は勝者の立場から書かれるので、負け組の新撰組はボロクソにけなされて人気ないはずなんですが、なぜか人気あります。
「なぜ?」の理由の解釈はひとそれぞれなので、この映画を観て、あなたなりの解釈をしてみてください。
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