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【酒飲編Vol.84】グレンフィディック 21年 ウェッジウッドデキャンタ
Spec
グレンフィディック 21年 ウェッジウッドデキャンタ
100周年記念ボトル
(1987ボトリング)
43.0%
評価
美味しさ:8.5/10
お気に入り度:8.5/10
総評:8.5/10
ノート
◯香り
蜂蜜、アプリコット、パイン、パンケーキ。意外とアルコールの主張がある。
◯味
ラム酒入りのカステラ生地、蜜蝋。焼き菓子系の味わいがひとしきり膨らんだのち、グルタミン酸。徐々に草っぽさと焦げ感を伴いつつ余韻へと続く。
◯ボディ
ミディアム。現行に近いボトルには無いとろみがある。
◯フィニッシュ
中程度〜長め。ドライなウッディさと草っぽさが続く。
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コメント
比較的最近購入。
何の気まぐれか、昨年末から年始にかけて2本ほどオールドボトルの入手を試みた。こちらはそのうちの1つ。若干衝動買い感あり。
このボトルがリリースされた当時の金額を考えれば信じられないほど安い値段で手に入っているが、その辺は中身が見えない陶器ボトルの難しさか・・・(直近も何か界隈ではオールド絡みで一悶着あったようですが・・・)。
ただ、このボトルについては「最終的にこのご立派な陶器が手元に残るんだったら、中身は当たればラッキーで良いかな?」ぐらいの心持ちで買った。実際、手元にあるボトルの中でも見た目の存在感は過去最強クラスだし、飲み切った後も花瓶等の用途で残すのはほぼ確定。良い買い物したなぁ・・・。
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おっと、テイスティングだった・・・
中身の方は意外と溌剌としており、かつ香味構成はシンプル。トータルでは21年よりも若く感じるぐらい。純粋な美味さではそこまで突き抜けた物を感じなかったというのが正直な所(ちなみに濁り等は今の所確認していない。かなり元気な状態で残っていると思う)。
一方で、流石にボトリング時期や熟成年数もあってかモルトそのものの質の違いは顕著。わかりやすく濃く、そしてとろみがある。味の素のような旨みもなかなか現行品では感じ取れない要素かと思う。
自分もそこまでフィディックを追っている訳では無いが、フィディックと言えば飲みごたえというよりは軽く流せるというイメージ。ただコレは飲みごたえの方でしっかり楽しめる味わいであるし、一方で現行に通づる、軽く流しても良い雰囲気もある。何かと手が伸びるタイプのボトルだと思う。
このように、30年以上も前に瓶詰めされたボトルを家に置くのは初めての経験だったが、それに見合った発見と経験値のある味わいだったと思う。自分の好みとは別次元で、ちゃんとお釣りが来る体験をさせてもらったと思う。
・・・ちなみに今回も無事コルクを割ったのは秘密である()