ニキビの話③
ニキビの保険治療について
ニキビの治療は軟膏やケミカルピーリング、抗生剤やビタミン剤、漢方薬の内服、レーザーやLEDなどの光機器を使用した治療、面ぽう圧出、スキンニードリングなど様々ですが、保険診療の範囲内で全て行えるわけではありません。
ニキビの治療はどこですべきか
保険診療のみの皮膚科クリニックや公的病院では全ての治療をカバーできませんが、自由診療中心のクリニックではニキビ跡の治療がメインとなり、ニキビをできにくい肌にするための治療やアトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎のある患者さんへの対応、酒さとの鑑別、内分泌疾患の除外などが行われない可能性があります。
私見ですが、ニキビ治療は保険診療と自由診療両方を行っているクリニックが良いかと考えます。
ガイドラインに基づく治療
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/acne_guideline2017.pdf
上記のガイドラインを参考に患者さんの肌の状態、治療反応や副作用を確認しながら治療法を決めていきます。
急性炎症期
大きな赤ニキビがたくさんできる状態を急性炎症期と呼びます。この時期にニキビ痕があるからといってニキビ痕の治療をしても、数ヶ月後にはニキビ痕が新たにできます。
急性炎症期には過酸化ベンゾイルやアダパレンの外用、抗生剤や漢方薬内服を積極的に使用します。面ぽう圧出も有効です。
治療期間は3ヶ月程度を想定して行います。
維持期
急性炎症期の治療が終わると白ニキビや黒ニキビが主体になります。ここからを維持期と呼びます。
維持期にも過酸化ベンゾイルやアダパレンは積極的に使用しますが、不必要な抗生剤の使用は控えます。また、ニキビ痕の治療を説明し、患者さんの希望に応じて行ったりもします。
維持期は1-2年を目安にします。
ガイドラインの中で自由診療のものは?
上記のガイドラインに載っている治療の中で、以下の治療は自由診療になります。