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2024-11-14 メドレー FY24-Q3 決算コメント

はじめに

本日、メドレーはFY24-Q3の決算を発表しました。
本投稿は、メドレーを応援いただいている長期投資家の皆様や入社を検討されている皆様にご覧いただきたい内容です。(当社の現行中期目標については、文脈の補足として公式noteも併せてご覧ください)


決算コメント

FY24-Q3の売上高は前年同期比で45%増加し、業績予想通りの進捗となりました。EBITDAマージンも前年同期の6%から8%へと改善しています。昨年の上半期はリオープニングの影響が大きかったため、本年度は下半期の成長率が高く、Q4の売上高は前年同期比で55%増を見込んでいます。

FY24-Q3 決算説明資料 P.3

人材PF事業セグメント

Q3の人材プラットフォーム事業は前年同期比で45%の増収となり、引き続き堅調に推移しています。EBITDAマージンは前年と同水準を維持しています。

FY24-Q3 決算説明資料 P.14

求人サイトの勤続支援金に関する規制強化への対応
求人サイトにおける「少額の勤続支援金」に関する規制強化については、前回の決算発表時にもご説明しましたが、政府機関等での検討を経て、政府の原案通り原則禁止となることが決まりました。

当社では、この規制強化に対応するための施策を早期に企画・準備しており、前回発表のような大幅な採用単価の引き上げを行わずに対応することが可能と判断しています。具体的には、採用単価を10〜15%程度引き上げる想定で、実施は来年上半期を予定しています。また、この対応と併せてカスタマーサポート工数の増加と業界の健全な発展に向けた追加施策の予算も確保しておりますが、EBITDAマージンは現状と同水準にコントロールする方針です。

FY24-Q3 決算説明資料 P.23

医療PF事業セグメント

FY24-Q3の売上高成長率は+35%、EBITDAマージンは-3%(前年3Qは-13%)となりました。EBITDAマージンは昨年のQ3でお伝えしたように、レセコン「SRIM」への切り替えが進むにつれ、継続的に改善傾向にあります。来期からは、売上総利益の改善を活用した施策にも着手する予定です。

Q3(7−9月)は大きな発表はありませんでしたが、2024年10月7日に有床病院・診療所向けの予約システムの取得を発表しました。当社の既存サービスにも予約機能はありましたが、無床診療所向けのものでした。今回のノウハウを活かし、有床の病院・診療所向けの汎用的な予約システムを構築していく計画です。また、この取得により産婦人科領域での顧客シェアが高まるため、「Lalune」を治療アプリとして活用する可能性も見えてくるかもしれません。

FY24-Q3 決算説明資料 P.24

US事業の状況

米国のJobley事業では、提供エリアの拡大と並行して、小規模事業者向けの効率的なオペレーションをスケーラブルにするための組織開発を進めています。派手な投資こそありませんが、当社が競合他社との差別化要因として捉えている小規模事業者向けのオペレーション構築は前進しています。グラフをご覧いただければわかるように、顧客事業所数などのKPIは着実に増加しており、アメリカでの小さな成功を掴める可能性は高まった状況です。直近の月次の新規顧客獲得ペースは、2013年のジョブメドレーの歯科領域と同等程度です。

今後は、各指標の継続的な改善に加えて、2つの重要な施策を実行していきます。1つ目は、大規模事業者向けの価格モデルおよびオペレーションの構築です。2つ目は、現在は歯科業種に限定しているサービスの展開範囲を拡大することです。この2つの施策を成功させれば、競争優位を築きつつ、更にスピードアップして成長を加速できると確信しています。これを目標に、第4四半期および来期も引き続き取り組んでまいります。

FY24-Q3 決算説明資料 P.25

新規開発サービスセグメントでの買収

新規開発サービスセグメントの介護のほんね事業は、FY24でのEBITDA黒字化を予定しています。
この領域強化の一環として、本日M&Aを発表しました。「介護のほんね」は老人ホーム探しを支援する事業ですので、一見するとC向けサービスの色合いが強いのですが、実際には病院の退院調整と密接に関わる分野です。この事業では、医療ソーシャルワーカー向けに退院調整業務支援サービス「れんけーさん」を提供してきました。今回の強化により、当領域で業界トップクラスの規模となります。2025年問題に付帯する限られた社会の医療リソースの中で、退院調整の重要性は今後ますます高まると考えています。

FY24-Q3 決算説明資料 P.26

おわりに

先週の11月8日、未上場時の株主の方から、「上場承認から5年おめでとう!頑張ってるね!」というご連絡をいただきました。今もIRサイトのトップページに掲載しているものですが、上場時に作成した株主の皆様へ向けたメッセージを転載します。

メドレーは、医療ヘルスケア領域に特化したインターネット企業として2009年6月に設立されました。創業から時が経ち、見渡してみれば社会環境は大きく変化しているものの、医療ヘルスケア領域の課題は山積したままとなっています。産業としてインターネットを上手に活用できれば、もっと患者や生活者にとって優しい医療が実現できると確信しております。
このような考えのもと、設立以来、私達は医療ヘルスケア領域でインターネットサービスを生み出すことに重点をおいて企業作りをおこなっています。

当領域の課題というものは、時に命や人生に関わるような、重要かつ取り返しのつかないターニングポイントに大きく関与するため、当社は早く大きな価値を提供できる会社になることを目指しています。他方で当領域では様々な業界団体や様々な省庁が、それぞれ違う立場で生活者のことを考えているため、結果として足並みが揃うまでに時間がかかりやすいのが特徴です。私達は、カスタマーファーストの視点に立った各種インターネットサービスの開発及び普及を積み重ねながら、各ステークホルダーの皆様とも連携して大きな価値作りに貢献したいと考えています。
こうした中で、当社の成功指標は「長期的に生み出される株主価値」にございます。長期に焦点を当てることで、患者や生活者にとってもそれに向き合う事業者や従事者にとっても、社会にとっても、そして株主・投資家の皆様にとっても共通の良い未来を描くことができます。

私達の毎日は、毎週新しい社員が増え、組織が大きくなる変化の最中にあります。そしてカスタマーが増え、価値提供範囲も拡大しています。エキサイティングな変化の毎日を、長期的な収益を重視した成長のみならず、資本管理や組織作り、社会的責任にも意識を向け、バランスをとりながら、今後も改善を繰り返してまいります。

株主・投資家の皆様に対しては、透明性の高い情報開示に努め、建設的な対話に基づく長期的な関係性を作り上げていきたいと考えておりますので、引き続き当社に対するご支援と励ましを賜りますようお願い申し上げます。

上場時の経営チームで作成した株主の皆様へのメッセージ

このメッセージに込めた思いに沿いながら、私たちは、今もエキサイティングな変化の毎日を送っています。

前回の決算で嵐の前の静けさと伝えましたが、今、私たちが熱心に取り組んでいるプロジェクトは、本日お伝えしたもの以外にも複数存在します。
これらは必ずしもM&Aという形に限らず、新規事業や事業提携といった形で成果を出していくでしょう。引き続き、このメッセージに込めた想いに沿いながら、真摯に仕事に取り組んでまいりますので、皆様のご支援を何卒よろしくお願いいたします。

次回は、2025年2月に予定しているFY24の通期決算発表となります。次回も今年と同様に通期決算説明会を開催して、通期目標や注力点をご紹介する予定です。良いご報告ができるよう、全社一丸となって頑張ります!


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