Re 書評:「日本人のための現代史講義」
一昨年に読んだ「日本人のための現代史講義」をあらためて。
グローバルの視線
今こそ、グローバルスタンダードの「視線」を持つべき。
ロシアとウクライナでは戦争が勃発し、コロナウイルスを経て世界はインフレに苦しめられつつある。彼らが世界に対して持ってる視線を知れば、さまざまなことがよくわかるようになる。
教科書からは学べない「当用歴史」(当用:ありあわせの現時点での、という意味で)を知る。そうすれば未来が少しわかるかも。
シナリオプランニングの手法の一つに「バックキャスティング」がある。
現状から未来を予測する「フォアキャスティング」とは異なり、ありたい未来から逆算して今を導く手法だ。
本書ではアメリカは、世界覇権をどのようにして手にしたかを詳しく説明する。日本の未来もあるべき姿を考え、今からでも行動に起こせるヒントがあるはずだ。
世界覇権国家、アメリカ
アメリカが覇者たり得ている理由はドルだ。世界経済をドルで支配し、経済のコントローラーを握ることに成功した。アメリカの前の100年はイギリス。世界の工場とも言われた。
そんなイギリスからのアメリカへの視線は自らの覇権を奪っていった国。
イギリスはこのままヨーロッパの一国に落ち着くのか。そして2016年のブレグジット - ヨーロッパからのイギリス離脱。そこにはこんなコンプレックスが見え隠れする。
アメリカから日本への視線
ドイツも日本も我々が守ってやらなければならない。彼らは負けたという事実からフラストレーションを感じている。しっかりと武器を貸してあげたりしてやる必要があるだろう。もちろんドルでお支払いしてもらおう。アメリカは世界中からドルを集められる。
これからの世界
中国やロシアに覇権が映ることはあるのか?この辺りは本書ではあまり深く語られない個人的には「民主化する中国」をお勧めする
中国はたった数百人〜数千人で14億の国民を支える大国だ。たとえば、数千人で14億人の社員を抱える大きな会社があるとすると、もちろんそこにテクノロジーは必要になる。管理も必要になる。中共の批判もある中で、みんなが「飯を食える」国にさせた中共の人たちはすごいのだ。これからの中国はどこへいくのか。それが少しわかる本。
ロシアについては「コールドウォー」をお勧めしたい。これについては別途noteを書くが、ロシアもロシアなりに持っている資源をつかって覇権を作りたい目論見がある。ウクライナへの支援を積極的にアメリカが行っているのはウクライナを守る以上にドル覇権を守りたい意図が….??
これからの日本
明治維新、戦後改革と日本はこの200年で2度も大きくアップデートを起こしてきた。そしてたまたまかもしれないが、感覚はおよそ80年ごと。次の80年は2025年にやってくる。日本の新しい時代は近いのかも知れない。
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