WEBディレクターズガイド#13「本公開」
約1か月ぶりの更新となりました、11月は光の速さで過ぎ去った気がしています。ようやく更新ができる余白が生まれた、と、同時に今年も残すところ後1か月になりました。本当に1年早いですね。また1つ空気感が変わった気がします。街に出るとクリスマスムード一色になっていますが、季節の移り変わりもデジタル(WEB)系の進歩を感じる上で重要な要素だなぁと近頃感じます。
さて本題です。
今回は、これまで様々なステップを踏み制作してきたWEBサイトをいよいよ世界に向けて公開する本公開のステップになります。基本的に作業自体をディレクターがやるケースは少ないと思いますが、サーバーやドメインの基本的な仕組みは把握しておかなければならないと共にWEBサイトの仕様を握っているのはディレクターになりますので、この辺りの事を踏まえ作業者に指示を出さなければなりません。
今回は結構前の話にもなりますが、筆者が本公開時にハマったポイントをお送りします。内容などはもうフィックスした状態になっていますので、お客様と最後握り合っておくことは「時間」に関係する事が多いように思います。
①WEBサイトの公開に係る所要時間の認識共有
これは一番よくあったのですが、これまでサーバー内の開発領域内で構築していたWEBサイトのデータを本番環境に移管する作業時間をお客様と共有しておくことです。この場合ギリギリで予定を立てずに、プログラムが絡む場合など思わぬ時間がかかったりするケースがあるのでテスト環境から本環境にデータ移行する公開作業の所用時間については予め作業者に確認し、お客様と共有するようにしてください。
お客様はすぐ切り替わると認識されているケースも多く、実際にかかる作業時間とのギャップにより思わぬトラブルに発展する事もあります。
予定所要時間については予め関係者全員で把握するようにしてください。
サイトの規模によりますが少なくとも半日程度は見ておくことをお勧めします。
②ドメイン(DNSレコード)の切り替え
基本的なレンタルサーバーであればDNSもセットでついているケースがほとんどですが、専用サーバーなどになるとDNSがついていないことも多くあります。開発初期にサーバー環境周りは確認しておきましょう。作業を依頼する場合でも構造は把握しておきましょう。
ちなみにドメインを切り替えるとすぐに全体が変わるわけではなく、インターネットと呼ぶだけあり、網の目の様に徐々にドメインの情報は切り替わります。ゾーン情報がインターネット全体に浸透するまで最大1週間程かかるケースがあります。お客様への説明をしておくと公開日にトラブルと誤認されずにすみます。(今はもっと早くなっているかもしれませんが…)
気の早いお客様ですと、公開日時と同時に電話して来たりすることもありました。。。お客様が社内に広報している場合もあるので、事前にこの手の話はしておく必要があるかと思います。
これはサイトを新しくするにあたり、WEBサーバーも合わせて立てる場合によくありました。
③CMS系統のエラー
テストサーバーではうまく稼働していたのに、本環境に移すとなぜかうまく動かないことも起こり得ます。その場合は、テスト用の指定パスから本番用の指定パスに切り替わっているか作業者に確認してください。
特にBlog系CMS(Wordpressのような)に結構見受けられたトラブルであったかと思います。ブログ系ですと新サイト用にディレクトリを切ってその中に構築し、htaccessでドメインの転送先を切り替えるようなやり方でも対処できます。
④SSLトラブル
最近では少なくなりましたが、サーバー証明書関連のトラブルです。例えばリニューアル時にSSL対応も一緒にやる場合起こりやすいトラブルです。http⇒httpsにリダイレクトする事作業が漏れており、ドメインがずっとhttpを見に行ってしまう現象です。該当する案件の場合、早めに本公開時の作業について確認しておきましょう。
結論
どれも本当に初歩的な事柄ではありますが、実際にハマるとほんっと~~に、嫌な汗が出ます。キャリアが浅い段階においては「焦る」「お客様からの鬼電」「頭が真っ白になる」「作業者がどうしていいかわからないような指示しか出せなくなる」…などありますが、どれも経験しました。。上にも書きましたが、この手のトラブルは主に時間に関することが多いので、あらかじめお客様に相談し、認識を共有しておくことで回避が出来ることです。「それだけ時間がかかりそうであれば、公開作業の時間を早めてもらいましょうか。」などの折衷案などの検討もできます。
せっかくここまでやって来たのですから、最後こそ、気を引き締めて望みたいものですね。
未だに初めて手掛けたWEBサイトが公開された時の喜びは鮮明に思い出すことが出来ます、やっぱり手掛けたサイトが日の目を見る喜び、それがWEBディレクターとして最もうれしいことの内の一つではないかと思います。(私が初めて手掛けたのは、難攻不落と言われていた企業様のリニューアル案件でした。経験が足りない部分もありながらも何とか公開にこぎつけられました。前日の作業は徹夜でしたが、公開日にあまりにも嬉しくてそのまま営業担当と飲みに行ったのを思い出します。。)
次回予告
本日は以上となります。次回はディレクターズガイド#14「請求・運用~ディレクターが知っておくべきお金の話~」をお送りしたいと思います!
このディレクターズガイドも残すところあと3回になりました。
WEBサイト制作における工程の話は次回で終了になります。
後は「番外編~用語集~」「最終回~自己紹介を兼ねたあとがき」で完結になります。
ありがとうございました!
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