Q思考 シンプルな問いで本質をつかむ思考法 (Warren Berger/著)
<本書の概要> 美しく正しい問いが洗練された思考となる、また疑問を抱かなくなったら成長は止まるという切り口で”思考法”を紹介。多くの賞を受賞し米国の多くのメディアで絶賛されたベスト・セラー。美しい問いを身に着けるためのアプローチ方法も含めて説明している。これからの世界を生き抜くために必須の武器となる思考法を身に着ける。世の中で成功している・影響力のある方々のエピソードが沢山参照されていて、親しみが持てます。
<本書からの抜粋>
:多くの企業は”なぜ我々はこれをやっているのか”と言った疑問を抱かせることを控える文化をつくりあげている。一方で成長している企業や起業家は常に疑問の上を走り続けている。
:専門家や権威から与えられれた助言やヒント戦略があるれている世界。一般的な解決方法でなく納得のいく答えを探すためには自分自身で疑問を抱き時間や忍耐力を費やして独自に解決するべき
:質問は権威に刃向かい、確立された仕組み・プロセス・システムを混乱させるものである→ 権威による統制権の積極的な放棄
:3つのアプローチ ”なぜ?”、”もし~だったら?”、”どうすれば?” 質問する能力を開発して伸ばす方法。
:グーグルなど検索エンジンの到来で質問の数は増えたが、問いの質や思考深さに基づく”質問の黄金時代”はまだ来ていない。
:エボリューション・ディバイド(進化上の格差) ハーバード大学のポール・ハリス教授による指摘。他の霊長類と異なり人間が優れているのは、若い種が年長者に文化的な情報を求めるように設計されていること。
:5つの思考の習慣 ①証拠(何が真で偽りか?)、②観点(他人の立場や異なる方向から見る)、③つながり(パターンや過去事例)、④推測(異なっていた場合どうなるか?)、⑤関連性(なぜそれが重要なのか?)
:知識は押しつけても身にならない。質問や疑問を重視するアプローチの教育を重視すべし。何が問題かを教えるのでなく、何が問題かを自分で考えさせる教育。モンテッソーリ教育。
:既存のアイデアからスマートな再結合をする。創造的行為はゼロから創り出すのでなく既存の文化的製品から何かをつくりだすこと。
:企業が定期的に自問すべき最も重要な問いの一つは”何をやめるべきか?”である
:IDEO創始者のティム・ブラウンはつねに”HMW(How Might We)?"の質問から入ると。Howは解決策がある事が前提、Mightはアイデアが実現するかもしれない期待、Weは皆で取り組む姿勢、を示す。
:アキュメン・ファンド創始者ノボグラッツ ”問いと共に生きてください。自分の心がすべきだと言っていることをしなさい” あまりにも変化の激しい現在の世界では自分を導いてくれる優れたコンパスは無い。ゆえに心に従い正しいことをする。そうすれば素晴らしい冒険が出来るはず。
:ミッション・ステートメントでなくミッション・クエスチョン
:ブレイン・ストーミングでなくクエスチョン・ストーミング
(本書からのTake Away、私の所感)
エリートというレールを走り続け一生を幸せに送れるのか?私の世代もしくは親の世代には、このような質問をする方は少なかったはずです。おそらく、世の中に多くの不満や不安や不備がり答えが解決策が溢れていない世界だったからでしょう。逆に答えや解決策がコモディティー化し陳腐化した現在では”エリートって何?”とか”一生を幸せに?”など自問する人や場面が多くなって良いはずです。自分の心に従いやりたいことを探すためにも自問し続ける、そして自分自身を成長させ出来れば発展させていく心掛けと行動力が我々同世代並びに次世代の方々に重要なんだと再認識しました。あと、本書で紹介のあった”ハイテク安息日”を自分の生活に取り入れようか真剣に検討してみます。
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