Vol.4 台本から自分で書くのがK2スタイル
既存の作品を舞台化するにしても、発表するに当たりどこをピックアップし、ストーリーをどう表現していくのかは決めていく必要がある。
今回はそんな台本書きに関するエピソードをご紹介します♪
作品が決まり、なんとか歌の練習はスタートしていくことが出来た我々ミュージカルアクト。そこから上演作品にしていく上で、まず一つ課題になって来るのが...
「台本を書く」こと。
既存の台本が存在しない以上避けては通れない道。
ただ、誰が書くのかあやふやなまま、気付けば11月も後半に...
発表1カ月前にまだ台本が出来ていない(そもそも手を付けられていない)という、
恐ろしい事態となっていた。
もうさすがに腹をくくり、私が書くという決断に至った。
戯曲を書く。
正直、戯曲自体には人並以上に馴染みがあった。
大学を卒業し、韓国に語学留学していた私は、
その後韓国で大学院に進学、韓国の国文科で「韓国戯曲」の研究をしていたからだ。
こう言うと、
「なんだ、すぐ書けるじゃん」
「もったいぶらずに初めから引き受ければよかったじゃん」
と思われるかもしれないが、そうではない。
私が行なっていたのはあくまで「研究」で「創作」ではないからだ。
なにが違うかと言うと、全然違う。
「研究」は作品を分析し、作品の外からあーだこーだ言う作業である。
作品を生み出すこととは、全く別物なのである。
しかも私はその戯曲研究の中でも「韓国戯曲」のみを対象に行なっていた。ひどくマイナーな世界である。
なので、戯曲の形式は知っているが、書いたことは一度もなかった。
それゆえ書くこと自体も課題になってくるのだが、
もう一点難しいこととして、
「どこまで想定するか」があった。
戯曲は「舞台化を前提とした読み物」なので、
想像上の舞台を頭で描きながら書くのだが、
その描き方は人それぞれ。
実際の舞台は演出家の領域でもあり、
劇作だけ行なって演出をしない作家もいれば、
劇作から演出までを行なう作家兼演出家もいる。
ただ今回は時間もない中なので、
演出の領域まで文面化していかないと、間に合わない状況であった。
どういう事かと言うと、
誰がどこから出てきて、はけていくのか。
このシーンで何人登場すると絵的に見栄えがするのか。
次のシーンとの兼ね合いに無理が無いか、などである。
頭の中でパズルを組み立てていくようなイメージ。
そのように、パズルのピースを組み替えながら、
同時にストーリーとしても違和感がないように書き進めていく必要があった。
・・・
焦りというものは創作に非常に良いスパイスなようで、
書き出してみたら2日で仕上がった。
もちろんそのあと台本読みをしながら直しは加えていったが、
11月中には、どうにか完成に至った。
生みの苦しみはあれど、
自分で書いたものを基に皆が喋ったり動いているのを見ると、
なんだか嬉しくなりました♪
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今日のミュージカルしなかった度 90%
実際には卓上の作業だが、台本を描きながら舞台を思い描いていたのでマイナス10%。