【残念】ドリームシアターのポートノイ復帰への感想【マンジーニ脱退】
ドリームシアターにポートノイが復帰か…
かつてポートノイが脱退した時は、とてもショックだった。
高校生くらいのとき、ちょうどドリームシアターのドラムパートをたくさんコピーしていた時期に飛び込んできたニュースだったから。
でも、ポートノイに代わって加入したマンジーニは、異次元の技術と音楽への理解力を持つ世界最高峰のドラマーだった。
もちろん、ポートノイ時代の曲は今でも好き。
特にドリームシアターを好きになるきっかけになった『Stream of Consciousness』は自分の中で永遠に色あせないと思う。
でも、マンジーニ加入から13年…
振り返ってみるとマンジーニ時代の方が好きな曲が多い気がする。
『Breaking All Illusions』、『The Enemy Inside』、『Pale Blue Dot』などなど…
テクニックと音楽性が高いレベルで昇華された楽曲をたくさん聴かせてくれた。
それに、マンジーニ先生は、音楽的な能力だけじゃなくて、人間性も尊敬できる。
そして、今回の脱退時のコメント↓を見ても改めて人柄のよさを感じる…
だから、今となってはポートノイ復帰は残念な気持ちが強い。
…しばしば見るドリームシアターのドラマー評で賛同できないのは
「ポートノイのプレイの方が遊び心がある」
「マンジーニはロボットみたいでつまらない」
の2つ。
どちらのドラマー時代の曲も採譜して分析してコピーした上で言うけど
「本当に?」と思っちゃう。
どちらも素晴らしいドラマーなので、比べるのはナンセンスかもしれないけど、個人的にはマンジーニのプレイの方が面白いと思う。
リズムの組み方にはいつも新鮮さや知性があって、強弱の付け方も多彩。
ドラマー視点では「あえてその手順で叩くのかー!魅せてくるねぇ!」みたいな技術的ユーモアもあると思う。
そして、一番マンジーニの驚異的な能力はテクニックそのものじゃなくて、その世界最高峰のテクニックを音楽的に運用できている点だと思う。
どんなテクニカルなフレーズでも、あくまで音楽的であることを一番優先している。
「音楽的な流れを無視して"自分だけが目立とうとする演奏"は絶対にしていないよな」と感じる。
このレベルでそれが実現できているのは、驚くしかない。
あまりにも巧みなオーケストレーションが多いので、一周回って「ドラムパートがパッとしないと感じる人もいるんじゃないかな…」と思うほど。
反対に、ポートノイは(好きだけど)良くも悪くも"いつも同じ味"なのは否めない。
どんな曲もポートノイが叩けば、大体「あぁ~ポートノイだぁ~😇」となる。
「それが良い」と思う人も多いと思うし、シグネチャーなサウンドを持っているのは優れたミュージシャンである証。
だけど、僕が最もドリームシアターに期待しているのは、新しいアイディアや技術的な高みを見せてくれるところなので。
…ポートノイは別プロジェクトやLiquid Tension Experiment、JPソロアルバムに参加とかで楽しませてくれていたから、それで充分よかった。
経緯的にも、なんというか…「諸事情でマンジーニ先生が脱退した後に戻る」とかなら分かるけど、追い出してまで復帰するのかー…っていう。
JPは3年ぐらい前に「復帰はない」って言ってたのにね。
…もちろん、バンドは色々な要素が絡んでるから、今回の決断も全く理解できないわけじゃない。
年齢的にも「バンドの黄昏時はオリジナルメンバーで…」というのは分かる。
ある意味、マンジーニ先生も『The Alien』でグラミー賞を取った良いタイミングで引いたとも考えられる🤔
でも、やっぱり残念ではあるなぁ…。
…僕が音楽をやる上での一番の目標は「長く続ける」こと。
そして、それには「作ろうと思えば1人で作品を作れる」のが重要だと考えてきた。
なぜなら、誰かと一緒じゃないと作品が作れないとしたら、自分のミュージシャンとしての寿命を他人に委ねることになるから。
こういうバンド関係のヌメッとしたやり取りを見るたび「やっぱそうだよな…」と思っちゃう😢
マンジーニほどの卓越した技術と人間性を持つミュージシャンでもバンドを去らないといけない場合がある。
(依頼とかサポートとか役割分担とかでなく)バンドみたいに誰かと(少なくとも形式上)対等な立場で音楽をやると、十中八九どこかで「人間関係」と「作品」を天秤にかけなきゃいけない瞬間が来ると思う。
僕はそれが苦手だし嫌なんだな。
どちらを犠牲にするのもとてもつらい。
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