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古語を調べてみると面白いことが分かることがある。今回のコラムのタイトルに用いた「にほひ」という言葉もその一つだ。現代で使われている匂いの原型にあたる言葉なのだが、改めて意味を古語辞典で調べてみると、まず始めに出てくる意味は、「色合い」や「色つや」のこととされており、続いて「美しさ」、そして「魅力」や「気品」へと続く。そうしてようやく使い慣れた「匂い」の意味が出てくる。最後には「余情」という抽象度の高い感覚的な意味も出てくるほどで、どうやらかつて「にほひ」という言葉は、何か対
フィンランドの首都ヘルシンキにLokal Helsinkiというフィンランドのクラフト・デザイン・アートをキュレーションしているショップがある。フォトグラファーやキュレーターとして活躍しているKatja Hagelstamが、2012年にヘルシンキがWorld capital of designの首都になったのに合わせてローカルのクラフトマンやアーティストにフォーカスを当てた「20+12」という本を作ったことがきっかけで、このLokal Helsinkiが生まれた。 マ
1970年にみずず書房より出版されたエドワード・ホール著「かくれた次元」を再読している。正確には一度も完読しきれていないので、復読?(こんな言葉はきっとない)と言った方が正しいのかもしれない。この本では通常であれば、当たり前のこととして認識されてしまっている知覚や感覚について学術的に論じられている。今まで復読するのは一度や二度のことではない。決して難しすぎて何も頭に入ってこないという訳ではなく、いつも読み進めては、別のところに興味が湧いてしまい、その都度、脱線の繰り返しにな