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環境NGO&英語研修体験 3日目

2012年8月12日(日)
今日はお休みの日曜日。
Ikaw-Akoの研修応募時に、事前に海に行きたいとおねだりしていたところ、Ikaw-Akoフィリピン駐在責任者の倉田さんが、あっさりとLakawon島の海水浴&BBQをアレンジしてくださいました。
 軽四輪に揺られること数時間。さらに海岸からアウトリガー・カヌーに20-30分ほど乗ってLakawon島へ。水はとてもきれいだ。
ビーチは白い砂浜。ドライバーさんがビーチで豚や鶏のおいしい焼き肉を作ってくれる。私たちはおいしいBBQにビール、フルーツ、ご飯を飲み食いしながら、海水浴をし、写真を撮り、踊り、冗談をかわしながら贅沢三昧の時を過ごした。ドライバーさんは私たちの輪から離れ、決して一緒に写真に写ろうとはしなかった。徹頭徹尾、黒子に徹している。なんてまじめでいい奴なのだろう。私たちの安全と楽しい一日を遠くから見守ってくれていた。1雇われた人とはいえ、ちょっとばかし、差別的なものを感じてしまった。


 Lakawon島は小さい。徒歩30分ほどで1周できる。島の北半分には村があり、広場で子供達がバスケットボールをして遊んでいた。バスケットゴールは無造作に木の枝に打ち付けた簡単なものである。カメラを向けると子供達はバスケットをやめて逃げるように木登りした。一斉に私の顔を興味深げにのぞき込む。外国人が珍しいらしい。まるで小鳥たちが枝にとまって興味津々でこっちを見ている。登り遅れた小さな子供をお兄ちゃんが介添えする。ちょっとおどけて見せたら、みんなキャッキャ言って大笑い。どの子も屈託がなく、たのしそうだ。いじめのひとかけらも感じられない。幸せな子供達だと思う。翻って日本の子供達はこんなに楽しく遊んでいるだろうか?ちょっと考えさせられてしまった。

民家の合間を数件抜けるとどの民家にも足にひもを付けられた鶏が飼われていた。数軒行くと、鶏を絞めて皮むきをしているおじさんがいた。なるほど、どこの家庭も鶏はご飯のおかずとして自給自足しているのだ。昔の日本の田舎暮らしもこうだったのであろう。おまえも食べるか?と促されたが、ニッコリ笑って辞退した。
この村の人たちは人なつっこい。縁側では幸せそうにおばあちゃんが孫を抱いておねんねのお守りをしている。とても平和な光景だ。

Lakawon島では英語留学中の韓国人のカップルと日本人カップルの2組と知り合いになった。ともに英語留学中の人たちだ。日本人女性はしばらくOLをしていたらしいが、就いた仕事に満足できず離職。カナダで就職したいと言っていた。話しぶりから仕事のできそうな方にお見受けしたが、日本の会社ではろくな仕事に就けなかったようだ。日本は年金問題もあり、会社も雇用を絞っていることから若年層の労働人口層が細りつつある。若者達の将来が厳しい。国として世代間格差をなくす若年雇用の促進が必要だ。日本の若者も、えり好みせず、就職浪人などせずに働いてみてはどうだろうか?
新卒採用だけが就職に強い風潮が問題に思う。就職の流動性のないところが、若者や日本経済の活力を殺いでいるものと思う。
 若者もまた、将来、世の中どう変わるかわからない。いくつもの大会社が潰れるのも見てきた。とにかく働いてみて、自分なりの可能性に挑戦し、自分なりの労働観を確立することを勧めたい。私自身、労働観を持つ(これなら世間的に文句を言われるような筋合いのモノではないという自信のようなもの)に至ったのは、入社後4-5年であった。日本人の若者の写真を撮り損ねたのはちょっと失敗だった。彼らとは、当時は流行っていたメントス・コーラを教え、その発泡のすさまじさにはしゃいだ。

(2022年の私からの振り返り)
今や、若者の転職は当たり前となった。私の現役時代(1979年~2014年)は副業禁止の誓約書を書いて入社したが、今や副業奨励の時代に変っている。コロナ禍の副産物として、在宅勤務も当たり前となり、夫婦で子育て、オフィスビルの事務所縮小と地域分散化、ワーケーションも当たり前となった。様々な勤務形態、副業での新たな経験などで才能や新たなチャンスが芽生えることを願う。

島での海水浴を終え、帰りの途中、後輪タイヤがパンクした。しかも土砂降りの中である。運転手以外は近くの駄菓子屋へ逃げ込み、雨宿り。運転手はただ一人、大雨の中でのパンク修理だ。他人の車の運転代行であったようで、直すよりも車載工具を探すのに時間がかかっていた。待つこと1時間。タイヤ交換が終わり、彼が作業完了を告げに来た。待っている間に時間つぶしに購入した駄菓子をお礼に渡す。にっこりと笑い、静かにお礼の駄菓子を受け取ってくれた。彼は今日一日を仕事として請け負ってはいるのだろうが、ネグロス島の人たちの実直さ、やさしさが伝わる。わたしもああいう渋い仕事人になりたいものだ。

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