PENTAX K-7
発売年 2009年
マウント Kマウント
重量 670g
電源 D-LI90
画素数 約1460万画素
2022年、
ミラーレス機が確固たる地位を築く中、その足元ではフィルムカメラがその命尽きるまでと老体に鞭打ち走り続けている。
悲しいかな。そんなフィルムカメラに追い打ちをかけるが如く、気が付けばその命の源であるフィルムの値は高騰し、
「いつまた上がるのか」
「廃盤にならないか」
と日々ビクビクしながら、今日もまた一段と重くなったシャッターボタンを押すのである。
躊躇うのである。
やっぱ今じゃない。
いや、やっぱ撮っちゃうのである。
目下、
フィルム一本2000円前後
現像、CD化、プリントなどで1500円前後
展示目的でスキャンをするならまた何千円とかかってしまう現状では、気軽に撮ることを躊躇してしまう自分がいる。
小生貧乏につき
そこで、何か気軽に持ち出せる遊びカメラはないかと思案した中でたどり着いたのが、このPENTAX K-7である。
不足を欲す
K-7はおよそ1460万画素のAPS-Cセンサーを積んだ一眼レフ機である。
今となっては低めの画素数で、センサーも13年前となるとISO800でノイズがノイジー、頭痛が痛いである。
では、何故2022年にもなってあえてこのカメラを持ち出すのか。それは、突出したノイズの気持ちよさと低画素独特の色味である。
LightroomやCapture Oneで編集した際の画素数が足りてない、等倍で「きちいーーー」と悲鳴をあげているピクセル達
暗部のノイズがどことなく私にフィルムのそれを感じさせた。
RAWで撮ってはいるものの編集の耐性は低い。
現行の他のミラーレス機にオールドレンズをつけても、どこか余裕のある描写から得られなかったエモみをK-7からは感じるのである。
不便を欲す
私は普段仕事でミラーレス機を使って撮影をしている。
それは、お客さんのため、リスクヘッジのためなど諸々あろう。
最新機器で撮るということは、故障などのリスクを減らし、瞬間を逃さず、クライアントの要望に応える上でも必要だと思うからである。
ボロボロのカメラであたふたしたりピリついたりしてるカメラマンは嫌であろう。
しかし、一旦休日という大自然に解き放たれるやピンボケをゆるし、ブレをかまし、自分を律せず、自分と自分の腰に非常に甘く、故に重たいレンズなどはかなぐり捨てて、ただただ感覚で撮るのを好む。
そこではプリズム越しであろうとありのままのものを見たいのである。
♯ファインダー越しの私の世界
は限りなく現実的なところにある。
K-7の視野率100%のファインダーは画作りには必要だが、見えやすさで言えば、他と比べ圧倒しているかと言われればそうでもない。
ファインダー内はミラーレスのEVFに比べると、暗所に弱く、ピーキングもないのだから細かなピント合わせには苦労する。
しかし、なんだろう。
フィルムカメラでピントの山を掴もうと必死に息を潜めるあの感覚
おまけにシャッター音は厳かな
.....ジュレッ!
ファインダーをのぞき、カメラを操作して、写真を撮ることの良さを思い出させてくれる。
誰が欲す
色々述べてきたし、
中古価格が15000円あたりなこと
手ブレ補正がついてること
ちょい前の丸っこい形のペンタ部と最近のキレキレのペンタ部の丁度いいとこ取りを見せていることなど
いいところをあげればキリがないが、
結局M42レンズとの互換性に優れているというポイントに重きを置いて購入したように思う。
オールドレンズの資産が使えるのはありがたい。
結論、フィルム感を味わえるか否かは後処理の編集で頑張る必要があるが、
古いカメラの不便さに価値をつけてこれからも使っていこうと思う。
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