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【技術士】マイクログリッドの建設

前書き


以前のnoteでマイクログリッドについてまとめました。
【技術士】地域マイクログリッド|Kiyon (note.com)
上記のnoteは、これから書く内容の前段だったのですが期間が空いてしまいました。

過去問より

Ⅱ-2は、自身が業務の担当者としてプロジェクトをどう進めていくか問われます。2題のうち知っているテーマがあればいいですが、業務の経験が無い場合は知らないなりに解答を作成しなければいけないため、運ゲー的な要素が強く正直苦手です。

この問題はエネ庁から手引きが出ており、これを参考にして解答を作成。
地域マイクログリッド 構築のてびき

https://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/energy_resource/pdf/015_s01_00.pdf

1.当該マイクログリッドの建設に当たり、調査・検討すべきポイント

1-1. 電力供給対象施設の検討

 地域マイクログリッド(以下、地域MGという)の運用時に電力供給の対象となる施設の選定を行う。電力供給対象施施設は公平性や公共性を考慮して選定し、地域住民の理解を得る必要がある。選定した電力供給施設までの配電線に接続される需要家や分散型電源等についても調査を実施する。

1-2. 地域MG対象区域の電力需給規模の調査

 地域MG発動時に供給する総電力量を想定し、最大需要電力を供給可能な発電設備を選定する。そのために、需要家の電力データを調査し、実態に即した電力供給規模を算出する。

1-3.導入する発電設備の検討

 総電力量に応じた発電設備を選定する。 地域MGの導入目的が脱炭素化であることから、太陽光発電といった再生可能エネルギーによる発電を導入する必要がある。これらは、天候等による出力変動が大きい電源であることから、この変動を吸収するための調整力として蓄電池や内燃機関による火力発電の設置を検討する。

2. 業務を進める手順および留意点・工夫点

2-1. 基本設計

留意点:脱炭素化が目的であることから、導入する発電設備は再生可能エネルギーから優先して選定していく。
工夫点:再生可能エネルギーは、複数の方式のものを組み合わせて天候等により出力不足となるリスクを最小化する。

2-2. 実施設計

留意点:既存の系統に接続するために一般送配電事業者から系統に関する情報を得たうえで、地域MGの発電設備が備えるべき保護、制御方法、機器構成の検討を行う。
工夫点:地域MG系統内の潮流計算を実施し、非常時の運用に必要な蓄電池容量やパワコン容量を選定し、過不足のない容量を設計する。この時、非常時の需要量をもとに想定運用時間を算出しておき、地域MGの運用方法に反映する。

2-3. 施工

留意点:地域MGに合わせた制御・規模の設備を新規導入する場合、納期の長期化が予想されるため、ボトルネックを考慮した工期とする
工夫点:島内全域での工事となるため、資材の運搬ルートを限定し地域住民との事故リスクを減らす。

3. 業務を効率的、効果的に進めるための調整方策

3-1. 地域MG運用担当者との運用方法の整理

 地域MG運用時の系統からのMG切り離し~発電設備の自立運転および系統復帰後の並列までの手順・操作について整理する。

3-2. 行政関係者との許認可手続きの事前打ち合わせ

 地域MGを導入する地域で必要な申請・手続きについて管轄する行政機関に確認をとり、申請に必要な情報や申請から許認可までの所要時間等を収集しておく。

3-3. 一般送配電事業者との調整

 事故発生時の故障点探査の手順や復旧手順、連絡ルートについて打合せしておき、電力会社との申合書に反映する。



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