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エネルギー白書を読んでみる【vol.2】

第2部 エネルギー動向
第1章 国内エネルギー動向
第2節 部門別エネルギー消費の動向
より


クリーンエネルギー戦略の検討状況

産業部門における動向

 産業部門は日本の最終エネルギー消費全体の61.9%を占める。そのうち42.1%が製造業である。日本のGDPに占める製造業の産出量の割合は、主要国の中では高い水準(23%)にあり、製造業の脱炭素化は大きな課題である。
 製造業のエネルギー消費は大きく電力・熱に分けられる。
 電力については、電力事業者が電源の脱炭素化を進めることで、系統から電力を購入している製造業の脱炭素化も進んでいく。また、企業が太陽光発電を自家発として導入したりすることでも進展していく。製造業の中でも、製造プロセスの性質上、大量の電力と熱を利用する鉄鋼・化学では、自家発電の量が相当程度を占めており、これを脱炭素化していくことも重要である。方法として、下記のものが挙げられる。

  • 石炭火力発電所を比較的CO2排出量の少ないガス火力発電にリプレース

  • 単純に焼却されているエネルギーである廃棄物を利用した発電

  • 水素、アンモニアの混焼

将来的には

  • 排出されたCO2に対してCCUSを行う

  • 水素、アンモニア、合成メタンを専焼する

等が考えられる。

熱については、各企業の脱炭素化に向けた取り組みが重要となる。
例として

  • 熱源が化石燃料である場合、水素・アンモニアといった脱炭素燃料への置き換え

  • 電力が脱炭素化されていくことを前提に、熱源を電化していく

のような取り組みがある。

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