【古着】映画「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」レアなアメリカ古着たちが登場(ウエストオーバーオール、A-1ジャケット、カーコート)
映画「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」は老人として産まれた主人公が若返っていく数奇な人生を描いた映画です。舞台は1918年から2005年までのアメリカ。主演を名優ブラッド・ピットが務めています。
この映画では主人公の若返りと共に、ファッションが変化していきます。カーコートや、A-1ジャケットなど他の映画ではあまり見ないレアなビンテージ古着が登場するので、コーディネートに注目しても楽しめます。しかもレアな古着たちを着こなすのが男前のブラピなので言うことなし、ですよね。
今から古着たちが登場するシーンとアイテムを見ていきましょう。
1900年代初頭 ウエストオーバーオール:ジーンズの始まり
男性が履いてるパンツは、ウエストオーバーオールです。
ベルトループがなく、パンツの中央につくサスペンダーボタンと、片ポケのデザインは1900年から1910年までのディティールになります。
この頃はファッションというよりは、ワークアイテムだっため股上が深く、裾幅が広いのが特徴です。
7年くらい前は直接ディーラーや、古着屋の店主に頼むしか購入できませんでした。入手困難のアイテムでしたが、250,000円くらいで購入することができました。
最近では世界最古のリーバイスを所有する名店「マッシュルーム」が炭鉱からビンテージを発掘するマイクハリス氏からウエストオーバーオールを直接買い付けに成功。以前に比べ誰でも購入することは可能になりましたが、価値がついて値段が7年前の4倍以上で取引されるようになりました。
シングル レザー カーコート:富裕層が愛したコート
左の男性が着てるコートは、レザーのカーコートです。
1900年代初頭はまだ車にエアコンがついていませんでした。運転中に寒さから身を守るために着られるようになったことから「カーコート」と呼ばれるようになりました。
今は車を誰でも所有していますが、当時は珍しくお金持ちのステータスでした。当時のお金持ちが愛用していたカーコートは「こんなに厚い革製品あるの?」とビックリするくらい重厚感があります。やはり、今も昔もお金持ちのアイテムは高級感が違いますね。
CCC A-1 ジャケット:アメリカ政府から支給されたジャケット
男性が着てるジャケットは、CCC A-1 ジャケットです。
CCCとは(Civil Conservation Corps)市民保全部隊の略で1930年代ごろにアメリカで行われた失業対策プログラムです。そのとき支給されたのが、CCC A-1 ジャケットになります。
襟がショールカラーになっています。
裾のゴムリブがとてもカッコいいジャケット。
12年くらい前、海外オークションebayでバキバキの状態で発見しました。その当時に500ドルで即決した懐かしいジャケット。
現在では間違いなく球数は減っているアイテムになります。たまに古着屋さんで見かけると150,000円くらいで取引されています。これは古着あるあるですが、希少性があり、かっこいいアイテムでも赤黒チェックになると、なぜか価値が上がりませんよね。
ショールカラー レザー カーコート:贅沢な作りのコート
男性が着てるコートは、ショールカラーのカーコートです。
天然ムートンが襟と、裏地についています。とても暖かいですが、厚い革とムートン使用されているのですごく重いです。私もお気に入りのアイテムでコートを着て出掛けると、間違いなく肩が凝ってしまいます。
古着屋さんでは70,000円くらいで取引されています。天然ムートンが襟とジャケット内のライナーに使用され、表革の分厚い革の使用を考えれば、決して高い価格ではないと思います。
U.S.NAVY DIXIE HAT:兵士からヒッピーに愛されたハット
左の男性が被ってる帽子は、U.S.NAVY DIXIE HAT です。
映画「セルピコ」ではヒッピーファッションの主人公がチューリップハットのようにしてつつばを下ろして被っていました。
画像の男性は違和感なく、ツバを立てて被っています。しかし古着屋さんで試着を繰り返し、試行錯誤している人を見かけます。私も映画や古い写真などでカッコよく着こなしているのを見て、毎回チャレンジしてみますが、一度も着こなしたことはありません。
ベルスタッフ トライアルマスター:有名人が愛したジャケット
ブラットピットが着てるジャケットは、ベルスタッフのトライアルマスターです。
映画「大脱走」で名優スティーブ・マックイーンが着たことでも有名ですよね。他にも革命家のチェ・ゲバラなど多くのカリスマたちに愛用されていました。
この映画では10秒くらいしか登場しませんが、「トライアルマスターだ!」と気づくほど大きな4つのポケットと、首元のチンスト、肩に入るスッテッチがカッコいいジャケットでです。1948年に販売されてから今日までファッションのジャンルを問わず愛されています。
A-2 フライトジャケット:フライトジャケットで初めてジッパーが採用された
ブラピが着てるジャケットは、A-2フライトジャケットです。
映画「カッコウの巣の上で」でも名優ジャック・ニコルソンがA-2の中にシャンブレを着て、リーバイス501を穿いていましたよね。
もともとはアメリカ陸軍航空隊のユニフォームとして採用されました。A-2は軍物のフライトジャケットの中で初めてジッパーが使用されました。ジッパーで風の影響を遮断できるようになり、多くの兵士が飛行中の寒さから身を守ることに成功しました。
この時代のジッパーは物資がないため、鉄製のものが多いです。私の所有しているA-2もジッパーが錆びてしまい、いつも着用するときビクビクしながら開閉していました。
どうにかして錆を落とそうと、クレ556スプレーを試みるも大切な革に油がつくことが心配で使えずにいました。そんなとき、たまたまAmazonのオススメにクレ556ペンタイプが登場。購入して試してみると、ジッパーがヌルヌルになり、サビが取れピカピカの状態に戻りました。
そのおかげで私のA-2は今も純正のジッパーのままで活躍しています。
リーバイス 70505 コーディロイ:カラーバリエーションが豊富
ブラピが着てるジャケットは、リーバイス 70505 コーデュロイです。
リーバイスの3rdのコーデュロイタイプになります。古着屋さんでは70年代から80年代までのものをよく見かけます。
カラーバリエーションが多いのが特徴。その中でもサーモンピンクが人気があります。ファッションとしては合わせにくい色ですが、球数が少なく、古い物ではあまり見ない色なので価値がついて古着好きの間では30,000円以上で取引されています。
いかがだったでしょうか?
レアなビンテージ古着を着こなすブラピに興奮したのではないでしょうか。私は正直なところ内容が入ってこないくらい興奮しました。
しかもとどめの一発として、私たちの英雄マックイーンが映画「大脱走」でしたA-2ジャケットのコーデをブラピが再現するところなんてめちゃくちゃ興奮します。
映画「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」に興味が出た方は、ぜひご覧になってください。