R5経済学編入 中央 埼玉 筑波 横国
はじめに
R5経済編入 中央大学、埼玉大学、筑波大学、横浜国立大学に合格しました。
このnoteでは、自分が使用した中でおすすめの書籍や自分が行っていた対策を書きます。
また、自分の主観的な意見でこれが正しいというわけでは全くないです。
これからの受験生の参考に少しでもなれば幸いです。
内容
使用した上でおすすめな参考書
各大学対策で何したか
使用した上でおすすめな書籍
ミクロ・マクロで使用するのにおすすめだと感じている順番で列挙します。各大学対策で別でやった書籍に関してはその都度列挙します。
自分が感じたのは著者の先生によって書いてある内容が異なることがだいぶあることです(特にマクロ)。ただ、当たり前ですが本質的な部分は共通しているので、複数の書籍を読むことで力がつくので一冊だけでなく複数読むことがおすすめです。
ミクロ
まず、芦谷ミクロです。完全価格差別によって消費者余剰を0にできるという話題は奥野ミクロには無い情報でした。ワルラス法則の定義は神取ミクロや奥野ミクロを参照したほうがいいかもしれません。
次に、奥野ミクロです。ラグランジュによる最適化問題の解き方が身につくので大変役立ちました。演習の書籍を何回も繰り返し解いて計算問題に慣れることができました。
神取ミクロです。スルツキー分解の導出や厚生経済学の第1基本定理、厚生経済学の第2基本定理について非常に丁寧にわかりやすく説明されていて、個人的にお気に入りの書籍です。補論もぜひ読むことをおすすめします。
また、技の方では医療補助金をやめることの影響を部分均衡分析や一般均衡分析の視点からも学ぶことができます。
武隈ミクロの演習です。非常にためになる問題が多く、特に印象的なのはラグランジュ乗数が貨幣の限界効用と等しくなることを問題で解いたものや、クールノーゲームにおける参入阻止の条件を求めるものなどです。何周もしました。
マクロ
二神・堀マクロです。特に、離散時間のソローモデルや金利平価と購買力平価が同時に成り立つ条件を求める問題などが印象的でした。
過去の横国ではこの書籍から丸々出ました。練習問題の解答はpdfから見れるので参考にしてみてください。ただ、内貨建てか外貨建てかで純輸出曲線の傾きの正負が日本とアメリカでは異なるので注意です。
非常に詳細に書いてある書籍でマクロでのお気に入りです。特に金利平価や購買力平価周りの説明がわかりやすかったです。
ただ、第4部以降のマクロモデルのミクロ的基礎付けの内容は編入試験には不要なので合格後に取り組むのが良いかなと思います。
各大学対策で何したか
受験した時系列順に書きます。
中央大学
中央大学は、専門科目、小論文と英語でした。
専門科目はすでに紹介した書籍で十分だと思います。小論文対策として、
こちらの書籍に取り組みました。小論文の練習はほぼできませんでしたが、文章構成の例をこちらで学びました。Chapter3までしか読んでませんでした。
埼玉大学
埼玉大学は、事前のTOEICが100点、面接が100点で評価されました。志望理由書の作成と、希望するゼミの先生の論文や入学後に研究したい内容の先行研究を読んだりして結構な時間を使って備えました。面接官の先生が希望するゼミの先生じゃなかったこともあったのか、論文のことは一切聞かれませんでした。
面接時間は15分で志望理由書について深掘りされ、途中で実質為替レートの定義やそれに使用する物価水準はどう計算されているのか(どの人が計算しているのか)など聞かれました。
自分が志望していたゼミの先生の専門は金融であり、ゼミで使用しているテキストをシラバスから確認して、該当の書籍をしっかり読みました。わかりやすかったです(何も聞かれなかったので知識だけ増えた)
筑波大学
筑波大学は、専門科目、英語、面接でした。志望理由書の作成も時間をかけて行いました。
筑波大学は経済学主専攻を担当されている先生の数が他大学に比べて少なく、作門を担当されている先生の推測がだいたいつきます。先生方の専門分野から一般均衡分析・ゲーム理論あたりが今年も出るかなと予想して、ミクロマクロと別にゲーム理論の先生のゼミで使用している書籍で学習を進めていました(結局でなかった)
また、志望理由書を作成するにあたって、先生の論文を読んでそこで使われている手法を変えて高専での卒業研究に取り組んでいる、という内容を書きました。個人的な意見ですが、志望理由書を作成するときは希望するゼミの担当の先生や講義を担当している先生の論文を読んでそれに言及する形で作成するのが良さそうかなと思います。自分は埼玉、筑波共にそのように書きました。
横浜国立大学
横国は専門科目の試験のみなので、主に以下のことで対策しました。
横国の過去問演習
他大の過去問演習
書籍の周回
特に、京大や阪大の過去問は力がつくのでおすすめです。阪大に関しては、
こちらの過去問解答が非常にわかりやすくておすすめです。ここで勉強したワルラス法則が成り立つことを示す問題がそのまま筑波で出たので解けました。
また、横国は過去に買い手独占の問題が出ていて、労働経済学の分野をやらなきゃだめだと思って次の書籍に取り組みました。
5章まで取り組めば十分だと思いました。この書籍で留保賃金水準を初めて学習しました。わかりやすかったです。
また、横国はやたらと偏微分(全微分)させるので、以下の書籍が対策として有名です。自分自身何度も問題を解きました。全微分分析が得意になったり、ソローモデルの連続時間、離散時間の両方の問題演習ができるので、横国志望だけでなく経済学部編入試験を受ける方全てにおすすめです。