生活者の視点を価値創造の起点とする
武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース クリエイティブリーダシップ特論Ⅱ 第13回(2021.10.4)のゲストは博報堂の新規事業開発部門であるミライの事業室室長の吉澤到さんです。博報堂はどうやってい未来の事業をつくるかについての著書もあり、これから読んでみたくて、興味のある方もぜひ。
そして、2019年発足した博報堂ミライの事業室は、生活者インタフェース市場の拡大の見立てのもと新事業創出に取り組むという目標と紹介されました。
異なる背景との出会い
吉澤さんは博報堂において長くクリエイティブディレクターとして活躍された後、ロンドン・ビジネス・スクールに留学され、様々な面白い経験を紹介していただきました。留学しているとき、様々な文化と背景の人々との出会いが貴重な経験という話し聞いたあと、非常に共感しました。
自分はそもそも中国の出身で、日本に3年目ぐらい留学していて、母国と完全に異なるバックグラウンド、文化の日本の方々と生活について交流したり、協同作業したりして、大変勉強になって、世界観、価値観、生き方なども日本にくる前と比較すると、大きく変わってきました。
純粋な気持ちを価値創造の原点にする「生活者発想」
吉澤さんは「生活者発想」という博報堂のDNAを以下のように定義しました:
人間を「消費者」ではなく、「生活者」と捉え、その生活のすべてをまるごと理解しようとすること。徹底して生活者に寄り添い、生活者の視点を価値創造の起点とする姿勢。
そして、3つの面から生活者発想を構成して、あとの2つについていくつかの感想がありました:
生活者への共感
生活的意味の創造
生活者の幸せの追求
生活的意味の創造で、「広告とは生活的意味の創造」という観点の他に、ベルガンティが提唱している「意味のイノベーション」も言及して驚きました。意味のイノベーションは近年流行してきて、言い換えると、既存の意味を覆し、物事に新たな意味を与えて人々の行動・習慣・価値観を変化させていくということです。例えば、「BEATS」はヘッドセットに「ファッション」って意味を与え、「Instagram」は写真を撮ることに「友達とすぐ共有する」って意味を与えます。これはまさに現時点非常に欠けていけないチカラと考えられます。
生活者の幸せの追求で、「より良い生き方とは何か」と「これからの豊かさとは何か」という2つの観点を語りました。これは一年生のときに研究していた「well-being」と「ポジティブ・コンピューティング」と強く関連していて、必ずしも効率の向上は幸せがもたらせるのではなく、ウェルビーイング、自分自身の強みを持続的に発揮することがより重要になって、テクノロジーは人間を代替するではなく、サポートすることで人間がより良くやりたいことが達成できるようになること「人間拡張」がこれからに対して、最も大事ではないかと考えています。
講演の中で「これからのリーダーシップ」など数えないほど話題を話して感想もいっぱいあって、自分が考えていることと重なっている部分が結構多くて大変共感になりました。