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意味時代
はじめに
武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース クリエイティブリーダシップ特論 第七会(6月29日)の講師は「インフォバーン」というデジタルエージェンシーの取締役を務めている井登友一さんです。
今回のプレゼンテーションで展示された「経験経済」の進展を結構共感できます。実は去年読んだ本「UXデザインの教科書」にも出てきて、「興味がある方はぜひ読んでいただけると幸せです。
この理論は1999年に提出したが、最近中国でようやく意識されて、体験思考」という本もだんだん流行になってきました。いわゆる「グッズ・ドミナント・ロジック」(G-Dロジック)から「サービス・ドミナント・ロジック」(S-Dロジック)に変わって、プロダクトを体験やサービスにするという考えなければいけません。実は「破壊的イノベーション」というコンセプトの提唱者クリステンセンさんもサービスとプロダクトの関係を述べました:
「一番成功しているビジネスがもともと提供しているものはプロダクトにせよ、成功した例はサービスだ。」
引用:https://www.slideshare.net/masaya0730/ss-113633076
そして、一番イメージを残して思わせるのは二つのポイントです。
・良い質な経験
・これからの製品・サービスに求められること
良い質な体験
井登友一さんは「快適で、心地よく、簡単で便利にユーザーのしたかったことができるよう、デザインしてあげることだけではなく、客を脅す」を述べて、超有名鮨匠、小野二郎氏のお店「すきやばし次郎」でのサービスを例として挙げました。この例から考えると実は香港のレストランでのサービスも急に思い出して、香港のレストランの特徴は人々に「店員さんたちが怖いけど超うまかった」ってよく評価されて、「客を脅すが良質な体験」と言えると思います。井登友一さんもひとが欲する良質な体験の特徴もまとめていただきました。
・苦労がなくうれしい
・簡単で迷わない
・不安に感じない
・苦労して手に入れる
・見つける喜び
・あえて切ない気持ちになる
・認められ、自信がもてる
これからの製品・サービスに求められること
プレゼンテーションで、これからの製品・サービスに求められることは「問題を解決する」から「新たな問いを提供する」って言いました。マーケティングから考えると、これは新しいマーケットを発見したブルー・オーシャン戦略と考えます。例えば、中国のアリババのスーパー「盒馬鮮生」は「ニューリテール」というコンセプトを徹底して、実店舗で販売されている商品は買えることだけでなく、調理、配送もできて「スーパー」という言葉の意味を覆した新しい体験の場とも言えます。
迷い
プレゼンテーションの最後に、井登友一さんが「意味のデザインは人々の”普通”と”生活習慣”を変える」を話したが、考えれば考えるほど、少し変というか、「人々は慣れてきている生活習慣を変えたいですか?」ということ気になって、物事を時代の特徴によりふさわしい意味に変わるではないかと思いますが、「意味のデザイン」というコンセプトを定義することが決してそんなに簡単ではないので、これからの迷いとしてこちらに書きました。