第5回 柔整理論 2021.4.19
さて今日も解説していきます(^_^)
骨折の合併症についてまとめていきましょう!
併発症や続発症や後遺症など様々な文言がありますが、
理解度はどうでしょうか?
併発症とは
「骨折と同時に損傷してしまう」というイメージをもっておくといいでしょう。
例えば、肋骨骨折をして肺損傷を起こすことや、受傷時の外力で血管や神経を損傷してしまうことです。
続発症とは
「骨折後に骨折部の影響や治療の不備などによって生じるもの。」とイメージしておくといいでしょう。
続発症は多いですので、簡単にまとめます。
これらがあります。
後遺症とは
「骨折を起因として永続的に残る障害」とイメージしてください。
細かい内容は設問ごとにまとめていきます。
では1問目。
問題1 骨折の合併症でないのはどれか。第6回
1.フォルクマン拘縮
2.デュピュイトレン拘縮
3.コンパートメント症候群
4.ズデック骨萎縮
注意としては、ここでの合併症は全て含めた問い方です。
ですので、選択肢を確認すると、先ほどまとめた表の中にないものが1つありますよね?
答えは【2】です。
デュピュイトレン拘縮は手のひら特に小指や環指の手掌腱膜に念珠(ねんじゅ)様のしこりができてMP 関節やPIP 関節の機能障害を出すもので高齢男性に多いです。参考に画像を載せておきます。
では次の問題です。
問題2 病院へ緊急搬送を必要とするのはどれか。第19回
1. 鎖骨骨折整復中に一時的に顔面蒼白となった。
2. コーレス(Colles)骨折受傷1時間後に体温が38℃に上昇した。
3. 大腿骨骨折受傷3日後に前胸部に点状出血斑が現れた。
4. 上腕骨顆上骨折固定5日目に再転位した。
答えは【3】です。
骨折時に起こる全身症状は皆さん覚えてますか?
覚えていない方はこちらをチェック!
顔面蒼白になるショック状態と、骨折後に熱が上がる吸収熱というのがあります。
また、点状出血斑は脂肪塞栓症候群にみられ、命の危機に関わります。
簡単にまとめていきますので確認してみてください!
最後の問題です。
問題3 フォルクマン(Volkmann)拘縮の症状で誤っているのはどれか。第19回
1. 浮 腫
2. 自発痛
3. 感覚麻痺
4. 手関節伸展位
フォルクマン拘縮はコンパートメント(区画)症候群がより強くなってしまった状態です。詳細は以下の通りです。
びっちり書きましたが、大事なのはこれです。
この特徴的な手の変形は一生治りません。
手関節は掌屈してますので答えは【4】です。
指の形はいつでも再現できる様に覚えておくこと。
また、上腕骨顆上骨折後に起こることがあるので注意を要するを忘れずに!
今日はこれで終わり、明日も元気よく頑張りましょう!!(^_^)
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