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ほめれば人間関係の距離が縮まる
とつぜんですが、あなたは人間関係で相手のことをほめていますか?
誰でもほめられれば悪い気はしませんよね。
どうして悪い気をしないのかというと、まずは嬉しい気持ちになる。そして嬉しい気持ちをまた味わいたいと思うものです。
さらに、ほめられたことによって自分では、気づいていなかった短所が長所に変わるということに気づかさせてもらえます。
他にも、自分のことばっかりほめられるのも相手に失礼だから、今度は相手の良い所を探してみようともなります。
人をほめられる人は、積極的に生きていけるエネルギーがある人です。ですから生きていくのが楽しくなります。
今回は、ほめれば人間関係の距離が縮まる、ほめ方について紹介します。
ほめ言葉を知る
あなたは最近、誰かにほめられましたか?
「そういえば久しくほめてもらえていない」と思ったあなたに質問します。
ではあなたは最近、誰かをほめましたか?
おそらく、人をほめたことも少ないのではないでしょうか。
ほめたことも、ほめられなかったことも少ない、あなたに最後の質問です。
あなたは、どれくらいほめ言葉を知っていますか?
「すごいね」「さすがですね」などの言葉が思い浮かんでくると思いますが、改めて考えてみるとそんなに多くないのではないでしょうか。
とっさにほめ言葉が思い浮かばなければ、ほめたいと思ったときに人をほめられません。では、いい人間関係づくりに役立つほめ言葉について考えていきましょう。
思わず口をついて出た感想がほめ言葉になる
気持ちよく人をほめることができると、よく知らない相手とも親しくなるためのいいきっかけができます。
ですが、きっかけづくりの前にあまり知らない人をほめるときに注意してほしいことがあります。
それは、「ほめ言葉」と「お世辞」をはっきりと区別することです。
なぜなら、「ほめ言葉」と「お世辞」には根本のところで一つ大きな違いがあるからです。
その違いは、
・ほめ言葉は相手のために言うこと
・お世辞は自分のために言うこと
です。
たとえば、町の八百屋さんで
「そこのきれいなお嬢さん、大根を安くしておくから買っていってよ」
これは町の八百屋さんがよくいうお世辞です。なぜ、このようなお世辞を言うのでしょうか。それは、かならずしも相手がきれいじゃなくてもいい。
大根を買ってもらうためだけにに言ってます。つまり自分のためにいってる。これがお世辞です。
これに対してほめ言葉はこんな感じです。
「売れ残りの大根2本買うから安くしてくれない?」
「もうかなわないな。いいですよ。まけますよ。奥さんは買い物上手だね。これをご縁にひいきしてくださいね」
「買い物上手だね」とほめられたら誰でも、うれしいはずです。
町の八百屋さんの思わず口をついて出た感想が、上手なほめ言葉になっています。
つまり、ほめ言葉とは自然にわき起こる気持ちが言葉になったものだからです。
しゃべりすぎたときは相手をほめて詫びる
しかし、相手をほめようと話しかけたが、一人でついしゃべりすぎてしまうことがあります。
なぜなら、しゃべりすぎてしまう人は話しが途切れ、シーンとした空気が怖いからです。たしかに沈黙は怖い。
そんな中、懸命に話をつながないと、ますます気まずい雰囲気になるのではないかと勘違いをしてしまうものです。勘違いをしているから、あれ!自分の思いとは裏腹に、相手の表情がポッカーンとしている。しかも口が半開きだ!
やっべえ、ほめるつもりで話しをしたのに逆に気まずい雰囲気になってしまっている。これは、お笑い芸人がギャグでスベッたときのように。
ほめようという思いが強すぎるとかえって、ボケツをほおります。ですので、少なくともほめる前に会話は相手とのキャッチボールが必要ということを再認識しましょう。
再認識をしたあなたなら、しゃべりすぎに気づけるはずです。話をやめて詫びるのが先決と気付くでしょう。
この際気をつけたいのは、あくまでも、ただ詫びるのではなく、ひと言ほめ言葉を添えましょうということです。なぜなら相手も気分よくなってもらいたいからです。
たとえば、こんな感じで
「ごめんなさい。あなたが聞き上手なので、つい自分一人で話しすぎてしまいました」
ここでは「聞き上手」がうまいほめ言葉になっています。
とくにシャイな人、おとなしい性格の人に「あなたは聞き上手」とほめると自信を与えることができます。
その人に向かって、話し下手という短所ではなく、聞き上手という長所なんだとほめるから、本人もそうだったのかと納得し、うれしくなってしまいます。
おとなしい人は聞き上手の素質をひめています。ですが、よく知らない人に最初から、素質をほめるとカチンときて怒らせてしまいます。
たとえば、
「あなたは努力家だから、きっといつか苦労がむくわれますよ!」
とたしかにほめ言葉です。でもよく知らない人ではほんとうに努力家かどうかなんてはわかりません。
注意が必要です。
ところが、おとなしいというのはわかりやすい性格なので、読みが外れる可能性も小さいといえます。
まずいほめ方
ほめ方にもマズイほめ方があります。それは、いつも同じ言葉でほめることです。
単調なので、相手を不愉快にもさせてしまいます。
たとえば、
「全国大会に行ける柔道の個人戦の大会で優勝したんだって!すごいね。そのあとの団体戦でも優勝したの!すごい、すごい、すごいですよ~」
すごいの大安売りです。
これだけ大盤振る舞いのように連発されたら、相手は「何が!」と思い、ほめられているという気にはならないでしょう。
でも、いってる本人はほめているつもりなのです。
ですが心のこもらないほめ言葉が口グセになると、いわれたほうは「またか」と思い、聞く耳さえ持たなくなります。
こうなったら、もう手遅れでほんとうにほめたいことがあったときに、気持ちのいいほめ言葉が浮かんでこなくなってしまいます。
すみませんと口グセのように使う人をほめて諭す
誰でも失敗はあります。特に仕事で失敗をしたときに上司に怒られるのがイヤでとにかく「すみません」といって乗り切ろうする部下がいたとします。
ミスの程度にもよりますが、ちょっとしたミスを「すみませんでした。これからは気をつけます」
と簡単にすませてしまう人です。
「これから気をつける」という割には、同じミスを何度も繰り返しているようなら一度諭す必要があります。
たとえば、こんな会話
部下「すみません。これから気をつけます」
上司「ちょっといいかな。この前も同じことを言ってたよ」
部下「すみません」
上司「きみは素直だねえ。まっすぐ育ってきたんだろうね。けど、謝ってばかりじゃ何も変わらないんじゃない?」
部下「いえ、私のミスですから」
上司「そっかあ。そんなに自分のことを否定せず、いけなかった原因を一緒に探ってみないかい。同じようなミスを繰り返すというのは、私の方にも問題、原因があるかもしれないから。もし今、ほかの人が気になるのなら会議室で話してもらってもかまわないから」
こんなふうに相手と一緒にミスした原因を考えるということです。
「すみません」というのもいい慣れると口グセのように使ってしまいます。
つまりミスした原因が心に残らないので、諭そうと思うときは手立てを考えておく必要があります。
たとえ原因が部下であったとしても、自分で気づいて納得しなければミスは繰り返されます。ただ、「しかる」のではなく「ほめて諭す」方が有効です。
よく観察していると人の伸びしろが見えてくる
「頑張ればきっと報われる!」
上手くいっていない人に対してよく使われるほめ言葉のようにも聞こえますが、相手はかえって暗い気持ちになってしまうかもしれません。
なぜなら、相手をよく観察していれば、こんな通り一辺倒なほめ言葉は出てこないはずだからです。
一生懸命に頑張っているのに、なかなか芽が出ない人はたくさんいます。
それなのに、ただ頑張れという人は、なにか言わなくちゃ相手に失礼だとか、あの時なんでこうやって言ってくれなかったの?と相手から自分が責められることだけを考えているから、頑張れとしか言えないのです。
相手のことを考えれば、そっとしておいてあげようという気にもなってくるものです。
見守って、少なくとも「めげずによくやっているじゃないか」と思ったときが、励ますタイミングです。
つまり、ほめたり励ましたりするのはその部分です。いってみればその人の「伸びしろ」の部分です。
伸びしろが見えてきたらこんなほめ言葉になるはずです。
「いまのままのきみでいいんだよ。くじけるな!」
観察していれば、その人の生き方を肯定し、応援したいという気持ちが起きてくるものなのです。
おわりに
人には、眠ってる才能がたくさんあるもの。磨けば特技になる才能です。
その気になって相手を観察していれば、いろいろ才能が見えてくるはず。見つけたらほめて才能をのばす。
これを繰り返していれば、きっと相手からもほめられて自分の才能に気がつくはずです。
観察力をつけるいい練習にもなるし、何より人の隠れた才能を探し出すというのはやっていて楽しいものです。
それでは、また。