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あきらめるは、悪いことではない!

あなたは成功を手に入れるために、それに向かって努力をしてきた。

けど、努力をしても上手くいかない。自分の努力が足らないのか...

もう無理だ、でもあきらめたくない。ここで止めたら後悔をしてしまう...

あなたはこのように悩み、何かに見切りをつけられずに努力を重ねていませんか?

日本人の美徳として「ガマン強い」「努力家」という習性は、逆に一度の失敗を全面敗北と感じて、自信を失ってしまいます。

ガマン強く努力をしなければと、そのことにしがみつく人は、自分を変える勇気を持てず、決心が遅れてじり貧に陥ります。

そして切羽詰まってから行動をするが、事態は悪化しており結果が伴わないことが多い。

一方、物事が上手くいかないことを認めた上で、落ち込まず次の新しい可能性にどんどん目を向ける「切り替えの上手い人」もいます。

今回はあきらめが悪い人へ、上手な切り替え方のコツについて紹介します。

あきらめ悪さは何が原因?

日本人に染みついた古い価値観が、社会に生きる現代人の切り替えを阻害しています。

たとえば

粘り強く頑張る ⇒ 労力が上がる ⇒ 良い企業に就職できる ⇒ 安定した収入が得られる ⇒ 辛いことがあってもあきらめない ⇒ 年功序列で上にいける ⇒ 安定した老後

つまり幸せなキーワードが粘り強く続けろ、あきらめるなが原因です。

これらの価値観は意識的に変えない限り、私たちを支配し続けます。

では、どうすればというと、「切り替える」作業をする。

切り替える力を持ってる人は、流れを上手くとらえ、どこで切り替えをすればいい流れに変えられるか、あるいは新しい流れをつくりだせるか、そのことをよく考えています。

切り替える作業は、いくつかの要素に分かれます。

「あきらめ」の毛嫌いを辞める

あきらめとは、今の活動が非生産的であることを察知し、次の活動に今の活動を停止させるプログラムです。いわば車のブレーキと一緒です。

さらにあきらめは現状に満足せず、自らの力で人生を乗り切ろうとします。

ただ日本人の生活パターンで集団の中で与えられた環境や価値観に従って生きることが安定とされていた。日本人にはそういう気質が染みついています。

ところが時代の変化で選択肢が増え、自分で何かを選ばなければならない時代になっています。

つまり、あきらめとは選ぶことでもあります。

たしかに選択肢の多い現代社会では、あきらめることにより一つのことに集中でき、主体的に生きていけます。とはいえあきらめること自体には、苦しさも伴います。

中でもエネルギー損失に対する悲しみ、自分ができないということを認める不安、あきらめることにより集団から見捨てられる恐怖など。

これらは、前向きに生きるには避けられない苦しさでもあり、必要な苦しさでもあります。

いずれにせよ、生きることに伴う本質的な苦しさなのです。

まずは、あきらめようとしている自分を弱虫だとか、臆病だとか、根性なしなどとレッテルを貼ってはいけないのです。むしろあきらめを毛嫌いするほうが、これらのレッテルにお似合いだぐらいでいいのです。

あきらめに伴う苦しさをコントロールするトレーニング

悩んだ時は事情を知らない第三者と話すと良い

人は、冷静なときは、あきらめられるし、しっかり選択もできる。ところが感情に飲まれるとそれができなくなることが多い。

そんなときは、人と話をしてみよう。できれば事情を知らない第三者がいい。下手にアドバイスをもらうより、自分の言葉で、事の始めから現在の状態までをおさらいする、この切り替えが必要です。

だから何も知らないで、あなたの回想に口を挟まない人に話をするのが、この場合ちょうどいい。それをすれば冷静な自分に戻れることも多い。

考え方のヒント

これまで、まずあきらめに対する偏見を除き、それを人に話し、人から情報をもらい、また考えるという方法について説明しました。

私たちが何かをあきらめようとするとき、過去に何の努力もしていない分野だったら、将来の可能性を切り捨てるのは、それほど困難なことではないと思います。

たとえば、あなたが格闘技について何の努力も経験も知識もなければ、将来格闘技の選手になるという夢は、簡単に捨てられると思います。

ところが、これまで長い間エネルギーを注いできた動画のほうは、ユーチューバーになるという夢をなかなかあきらめきれない。

考えたり、話したり、情報を得たりすることで、結局過去に注ぎ込んだ時間とエネルギーについて、自分なり納得できる考え方を模索しています。

要するに自分なりの物語が、その人の中でしっくりくるかはわからない。

過去の出来事を受け入れる作業の場合は次のようなことが発想のヒントになります。

・あのことがあったおかげで、今の自分がある

・あのことには、こういう意味があった

・あのことで自分は人の助けになった

・それはそれとして、今はこの方向に進んでいこう

・今回は少し運が悪かっただけ。自分の能力が劣っているわけではない

あきらめを毛嫌いせず、自分の頭の中の情報と、人から得た情報をかみ合わせながら考えをめぐらしているうちに、自分なりの落としどころが見えてきます。

この作業は一人でやるのは難しいので、人と話しをしたり、人から情報を仕入れたりすることで、落ち着き、客観的な思考に戻れるはずです。

とりあえず行動してみる

とはいえ、あきらめる作業はなかなか難しいですよね。

早くしなくてはと思っても結果的に遅れてしまう。

だからといって、心の切り替えはさらに難しくなってしまう。できれば切り替えの方法論だけではなく、苦しさとどう折り合いをつけるかを考えなければいけません。

苦しさを理解し、逆に苦しさを上手く使って心を切り替えていきましょう。

一つのことをあきらめないは、ある時期の苦しさがある。逆にあきらめないことも、ほかの苦しさがある。これを天秤に置き換えて考えてみましょう。

たとえば今、水がない。水を飲めないという苦しさがある。けど、水が飲みたい。どうすればと水を求めて穴を掘るという作業を引き起こした。

だが、今度は穴掘りに伴う苦痛が生じる。体力を消費する苦しさ。水が飲めないという苦しさより大きくなると、穴掘りを中止する。

つまり苦しさの天秤が動き、あきらめるのです。

しかし、水なしでは生きられない。そこであきらめたがほかに水が手に入る方法はないかと、川を探し行くなどの行動を始める。

このようにあきらめるためには、十分な苦しさが必要になるのです。

さて、この苦しみをどう使えば心の切り替えに結びつくかです。人は行動に移すことで感じ方が変わる生き物なのです。

ところが、あきらめるなどの苦しさがあるとき、人は行動しようという意欲がなくなります。臆病になってると言ってもいいでしょう。でも行動しないと入力情報が変わらない。

だから天秤も動きません。

いずれにせよ今のやり方は苦しい。ほかのやり方に変えようか迷っている。そろそろ決心したい。でも、なかなか決心できない。こういう状態は、まだ苦しみが足りないのです。

一人で上手くいかなかったら、頭でっかちを捨てて行動のほうへ目を向けましょう。

今の状態を続ける苦しみが積もり積もって、あきらめるのに必要な量に達したとき、あきらめられる。だから、今はまだ決心せず今の選択肢のまま放っておきましょう。

これは、問題を回避しているような印象かもしれませんが、実態はそうではありません。とことんやって今の行動を続けて苦しもうということなのです。

だから、とことんやってみたら案外...なんてこともよくあるものです。

たとえば、洋服選びをするとき、実際に試着してみるのとみないのとでは感じが変わる。マンション選びも、広告で見たときとモデルルームに行ったのでは印象が異なり、購買意欲も刺激される。車の試乗も一緒ですよね。

引きこもりや不登校の場合、周囲がいくら言ってもなかなか行動できない。本人も社会に出たくて苦しんでいる。しかし、行動するには、未だ苦しみが足りない。

試行錯誤による苦しみが、ピークに達したときようやく動いてみようと勇気が出てくる。

他人から見たらバカみたいに見えても、あなたのあきらめにはその作業が必要なステップなのです。

まとめ

日本人は難勉であきらめないのが大好きな人が多い。

だが、それだけでは乗り越えられない時代になってると思います。

頑張る人、続ける人ではなく、選択する勇気を持った人が生き残れる時代なのかもしれません。

そして何より、選択のためには自分自身を受け入れる冷静さが必要です。

それでは、また。







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