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でんぱ組.inc
2025年1月5日(日)幕張イベントホールで、でんぱ組.inc THE ENDING「宇宙を救うのはきっと、でんぱ組.inc!」を観てきました。
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僕は学生時代からロックバンドばかり聴いていて、仕事以外でガールズグループの作品に触れることは殆どありませんでしたが…でんぱ組inc.に出逢って、未知なるセカイをハッケンし、僕の人生を変えてくれました。
それ以降、アイドルとかロックバンドとか関係なく、好きなアーティストは「好き」と公言するようになったし、好きな音楽の幅が広がりました。
ちなみに女性グループでいうと、会社の大先輩が「ももクロ」にかなり熱を入れていたので、そっちの方が先に出逢っていました。ももクロの楽曲や、常に全力なパフォーマンスを初めて観た時も、アイドルの概念を覆すくらい物凄い衝撃を受けました。普通に「ライブを観に行きたい!」というくらいももクロは好きでしたが、とにかく先輩の熱量が圧倒的すぎたので、そこまでハマりませんでした笑
ロックバンドもそうですが、自分で見つけたアーティストや、売れる前からいち早く応援していたアーティストでないと、そこまでハマらない性分なんです。
そして2011年の秋、でんぱ組.incとの運命的な出逢いが訪れます。
2011年の9月末に「クイズ!ヘキサゴン」という担当して番組が終了し、担当番組がなくなりました…そして10月から始まる千原ジュニアさん司会の「ナダールの穴」という深夜番組にキャスティング・プロデューサーとして参加させてもらうことになりました。
「ナダールの穴」は司会の千原ジュニアさんが、引きこもりだった中学時代の部屋を再現し、そこに様々なジャンルの「オモシロ家庭教師」が訪れて、ジュニアさんの知らない世界を紹介するトーク番組でした。
ゲストもトーク内容も、かなり尖った番組でしたが、大切な出逢いが沢山あった印象深い番組でした。
キャスティングをするにあたり、僕は元々音楽に詳しいということもあり、アーティスト系のゲストを担当することになりましたが、最初にブッキングしたのが、ゴールデンボンバーで、その次がでんぱ組.incでした。
僕はアイドルに疎かったので、講談社で「ミスiD」を立ち上げた小林司さんに「面白いアイドルいませんか?」と相談したら「でんぱ組が面白いですよ!」と教えてくれたので、すぐに(おそらく1週間以内に)ライブを観に行きました。
当時はまだデビュー直前で、そんなに大きなハコでライブをやってなく、初めて観たのも秋葉原の「ディアステージ」という80人くらいしか入れない小さなステージでした。
メンバー5人が踊るにはかなりギリギリなスペースでしたが、そのステージで全力でパフォーマンスするメンバーと、その熱量に負けないファンのコールがとにかく印象的でした(女性アイドルのライブに行ってなかったので、そのノリが普通なのか、異常なのかもよくわかりませんでしたが…)。
その熱量に加え、曲、衣裳、振付け、声、それぞれのキャラクター…言葉ではうまく説明できませんが、とにかく全てがツボでした。
ちなみに「ディアステージ」は1階がライブスペース、2階・3階がカフェとなっている建物で、でんぱ組のメンバーもカフェで給仕をしていると聞き、ますます興味を持つようになりました。
すぐに番組の会議で、でんぱ組の魅力を伝えたら興味を持ってくれて、2週間後くらいの収録ゲストに決まりました!
でんぱ組は当時まだテレビにほとんど出ていなく、撮れ高が未知数だったのに加え、プロデューサーのふくちゃんのキャラが相当面白かったので、メンバー5人ともふくちゃんがゲストとして出演することになりました。
もふくちゃんの素人と思えない堂々としたトークと、メンバーのわちゃわちゃした感じが予想以上にハネて、収録は大盛り上がりでした。デビューシングルの「Future Diver」も歌唱してもらいましたが、おそらくテレビでの歌唱は初めてだったと思います。
収録後に「サイン入りCD」をメンバーからもらいました。その頃は音楽番組を担当してなかったので、出演者の方からサイン入りのCDをもらったのも初めてかもしれません。今でも宝物です✨
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収録後に番組スタッフが、でんぱ組を気に入ってくれて、直近に収録のあった「すべらない話」の観覧ゲストにも呼んでくれたり、出会ってから1〜2ヶ月で彼女たちと何度も会うことになりました。
そんななか、数日後のクリスマスにメンバーの跡部みぅが卒業してしまいましたが、すぐに、もが(最上もが)とピンキー!(藤咲彩音)という、全く違ったキャラクターの新メンバー2人が同時に加入しました。
5人だったグループが6人になるということがどれだけ大変なのか僕にはよくわかりませんが…単純に新メンバーはどこに行くにも、何をするにも、すべてが初めてのなか、歌や、振り付けを覚えて、人前で披露する、というプレッシャーも半端なかったと思うし、元のメンバー4人も相当大変だったと、思います。
1人減った分を2人増やしたところで、パワーアップするとは限らないし、成功するかどうかなんて分かりません。それでもグループの勢いを止めることなく、しっかりと前に進み、本当にパワーアップしていたのがわかりました。その成長過程を目の当たりにしたから、ますます好きになってしまったんだと思います。
2014年くらいから僕が音楽番組を担当することになってから、でんぱ組と一緒に仕事をする機会もまた出てきましたが、その間に彼女たちはどんどんどんどん成長し、大きなステージへとステップアップしていました。
武道館、代々木体育館、富士急ハイランド・コニファーフォレストの単独公演を成功させるだけでなく、海外公演も多数こなし、世界をまたにかけるアイドルへと成長していきました。
ロックフェスにも出まくっていたし、僕の大好きなロックバンドたちとの対バンツアーもしていたし、ロック界隈の人たちからも「でんぱ組いいよね!」という声がチラホラ聞こえてくるようになり、嬉しくもあり、どんどん遠い存在になっていく淋しさもありました。それでも色んな会場で会うたびに、変わらない態度で迎えてくれる姿に感激していました。
一緒にした仕事で特に印象的だったのは「魁!音楽番付」という音楽番組で、「PUNCH LINE!」(中川翔子さんとのコラボレーションシングル)という曲の収録をしたときでした。
「パンチライン」と「パンチラ」を引っ掛けた歌詞に合わせ、マネキンに風を当ててパンチラを堂々と見せる(合法パンチラ)という深夜番組らしい演出でしたが、メンバーもその演出に大喜びで、楽しく収録させてもらいました。
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深夜番組は予算がなく、スタジオを使える日は午前中から深夜までフルに使って収録していたので、当時は収録が深夜に及ぶことも当たり前の時代でしたが…風を送ってパンチラになる瞬間と、カメラワークのタイミングがなかなか難しく、深夜2時を過ぎた頃に、制作、美術、技術スタッフも、かなり焦っていましたが…しょこたんとでんぱ組がキャッキャしながら楽しんで収録してくれたので、スタッフ全員が救われましたのが忘れられません。
ライブの思い出は沢山ありますが、一番覚えている景色は2013年の日比谷野音での「ORANGE RIUM」でした。この曲ではファンが一斉にサイリウム(ペンライト)の色をオレンジにするのが定番となっていますが…この曲で会場全体がオレンジ色に染まる瞬間に毎回グッときます。おそらく「ORANGE RIUM」がリリースされてから、初めてライブで観たのが野音だったので、この光景を見て鳥肌が立ったし、感動で涙が溢れたのをはっきりと覚えています。
その後も、何度もワンマンや対バン、イベントなどで彼女たちの活躍を観てきましたが、もが(最上もが)の脱退、ねむ(夢眠ねむ)の卒業、えいたそ(成瀬瑛美)の卒業、みりんちゃん(古川未鈴)の産休、と知り合いだったメンバーが半分くらいになってしまい、段々とライブからも遠ざかってしまいました。
そして2024年に「でんぱ組が2025年初頭に解散する」というニュースが出ました。これまで解散ライブ、ラストライブを何度か観てきましたが、観たい気持ちと観たくない気持ちと半々なんですよね(やっぱり観ておかないと一生後悔すると思い、行ける時はなるべく行くようにしています)。
そして解散が近づいてきた2024年12月上旬、Wiennersとでんぱ組.incのツーマンライブがSpotify O-EASTで行われました。WiennersのGt&Voの玉屋2060%が、これまででんぱ組に楽曲提供を何曲もしてきたことから、これまでにツーマンライブも何度か行われてきましたが、この日が最後のツーマンでした。僕もでんぱ組のライブは久しぶりで(えいたその卒業ライブ以来だから3年ぶりとか?)、今のメンバーになってからは初めて観るライブでした。
全曲玉屋が制作に関わっている楽曲だけでセトリを組んできたでんぱ組のステージ、続いて大好きなWiennersのライブ、そしてアンコールでは2組のコラボまで…!ラストライブの前に、一旦ピークを迎えてしまった感じもあるくらい感慨深いステージでした。
みりんちゃんは結婚して、子供を産んだと思えないくらい現役バリバリのアイドルやってるし、梨紗は出逢った時からクールな印象だけど、ライブではオラオラになる感じとか相変わらずだったし、そしてピンキー!のレベルアップを見て、驚きと感激の入り混じった感覚になりました。ピンキー!と初めて会った時はまだ高校生で、夏の社屋イベントかなにかに出た時に熱中症でダウンしてしまい、すぐ近くの待機楽屋で休んでる間、我が子のように心配して待っていたのを覚えています。あのピンキー!が、今のメンバーの中では、すっかりお姉さん的ポジションになっているじゃないですか!
そして初期メンバーが抜けて、加入したメンバーも「でんぱ組」の歴史を継承しているし、さらにグループとしての見せ方やクオリティも確実にレベルアップしていました。その姿を見ているだけで奇跡のようなグループだと思うし、涙腺が緩んできました。
終演後にWiennersの楽屋で話していたらピンキー!が顔を覗いてきて、「うわー!」となり、その後、みりんちゃん、梨紗、メンバー、スタッフとも久々の再会を果たしました。
メンバー全員と会うと「わーい!」みたいなノリで、わちゃわちゃとした明るいグループの印象ですが、みんな基本陰キャでコミュ障だし、僕もメンバー個人とはがっつり会話した記憶もありません。コミュ障で人見知りな感じも自分と似ていて、どこかで仲間意識を感じていたのかもしれません。
そして迎えた幕張イベントホールでのラストライブ。そりゃもうラストに相応しいセトリでしたね。1曲でも多く届けたいという思いだったのか?MCは控えめでしたが、新旧織り交ぜたヒット曲や、思い入れのある曲のオンパレードでした。個人的には「くちづけキボンヌ」や「強い気持ち・強い愛(小沢健二カバー)」が聴けたことも感激でしたが、「冬へと走り出すお!」は残念ながら聴けませんでした、、、涙
そしてラストスパートで「ORAGE RIUM」きましたね、、、オレンジ一色の景色にやはり涙腺が緩くなりました。そして本編ラストはやはりデビュー曲「Future Diver」。12年くらい前に出会った曲であり、僕の未知なるセカイをハッケンしてくれた名曲です。
この曲をずっと歌い続けて、「夢で終わらんよ」という歌詞で自分たち自身を鼓舞して、それを実現させるために、ずっと走り抜けてきた最高のグループが最後がついに終焉を迎えました。
過去の写真とか探していたら、noteにまとめるのに時間がかかってしまいましたが、僕のでんぱ組.incとの思い出はこれにて一旦終了。
残された音源、映像には、これからも触れていきたいと思います。
ありがとう、でんぱ組.inc、出逢えて本当に良かった!
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