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個別指導塾には通うなと言う話

初めまして、すいといいます。
個別指導塾で塾講師をしています。
皆さんは受験生時代に学習塾に通っていましたでしょうか。
このnoteを見てくださっている方は浪人生の方が多いと思いますので、駿台や河合塾といった最大手の集団塾に通っている方が多いと思います。
私自身も高校受験の際は、県内で最大手の集団塾に通っておりました。

塾には大きく分けて
・集団塾
・個別指導塾
に分けられると思いますが、今回は後者の
「個別指導塾」
について、そしてタイトルにもある
「個別指導塾には通うな」
というお話をしていこうと思います。あまり知られていない個別指導塾の実態を楽しんでいただけたら嬉しいです。

まず個別指導塾とはなんなのか?

これまで個別指導塾に通ったり、勤務したりしたことがない方はそもそも個別指導塾がなんなのかいまいちイメージしにくいのではないでしょうか。
個別指導塾とはコンビニのようなテナント1部屋に机を並べ、大学生の講師が1:1〜1:3で勉強を教える場所のことをいいます。
長机に3人座らせて両端が生徒、真ん中が講師で1:2の授業を展開する塾や、学校の教室のような机が並んでいて講師が歩きながら2〜3人の生徒を見るケースもあります。
個別指導塾はたいていフランチャイズですので
側から見ればしっかりとしたパンフレット(本部が作った)やHP(本部が作った)に惹かれて間違って入塾してしまう方も多くいらっしゃいます。
ただ内情は、学童保育の延長でしかありません。

【個別指導塾のデメリット3選】
①講師の質が悪い
私が個別指導塾に通うな!という理由の8割はこれです。講師の質が悪すぎる。当たり外れがあるとかそのようなレベルではなく全体的に悪いです。その理由としては

「高学歴は集団塾に流れる」

これに尽きます。

個別指導塾の時給は関東なら最低賃金に毛が生えた程度の1200円程度が一般的ですが、大手集団塾の時給は3500円〜が一般的だそうです。わざわざ個別指導塾で勤務するメリットはないですね。
(授業料は高いのに…)
その結果講師のボリューム層は良くてMARCH、下は人材不足のため確保したFラン大学生も普通にいます。

また、偏差値50付近の学生ほど就活で困ることを見越して教職を取るので意識だけ高い塾講師が大量に発生します。それで偏差値47.5程度の大学に合格した生徒が講師になるので、講師の偏差値がBF〜55を無限に循環しています。
詰まるところ、講師の偏差値が低いのに、それ以上の大学を目指せないよね、ということです。

②テキストが市販の参考書
個別指導塾なので、講師は99%学生です。
そんな講師がテキストを作成できるわけがなく、市販の教材or塾専用販売テキストを使うことになるのですが、塾専用販売テキストは「集団塾用」です。大量の問題が載っていますが、講師が解説する前提ですので、解説は載っていないか最小限です。これで理解できる生徒はそもそも個別に通わなくていいので(集団についていけるので)必然的に市販のテキストを使うこととなります。(塾としては安く仕入れたテキストを高く売りたいのでこちらを推してきますが)

市販のテキストは最高です。超一流の予備校講師が書いたフルカラーでわかりやすい内容、1人でもどんどん自習ができてしまいます!!
…そう、1人でも自習ができてしまうんです。
もちろんそのテキストの補足をできる講師など存在しているわけがなく、結果的に一緒に音読をするという幼稚園児の絵本の時間を思い出す授業をし出す講師が発生します。先生の音読に90分4000円前後払うなら美味しいご飯でも食べた方がいいですよね。

③室長に依存する
個別指導塾というのは直営店もフランチャイズ店も室長というものが存在します。
この室長という役職は「その教室の全て」です。
講師の採用・テキストの選定・生徒の志望校の決定などを行います。
一応本部からある程度の指針は出されますが、売上目標さえ守れば基本的に好きにやっていいので、ハズレの校舎長を引いた場合地獄です。
ここからは私自身が体験したゴミエピソードを2つ紹介していこうと思います。

1.生徒が問題を解けたらハイタッチ
(室長は女子生徒の頭を撫でても良い)

改めて文字にするとクソ気持ち悪いですね。
もちろん講師は学生なので従ってる人はいなかったですが、うちの室長は普通にやってましたね。
その際には「僕はおじさんだからいいんだ」
という見事な開き直りを見せていました。
生徒からは「口が臭い」「触らないで欲しい」「やめたい」等の感想をいただきました。

2.自身の学歴コンプから来る謎勉強法
本人が学歴コンプを抱えたまま大人になってしまったので、
「ぼくがかんがえる最強の勉強法」
を生徒に押し付けていました。
講師の中で一番不評だったのは、文法も何もかもわかっていない中学生の生徒に、速読英単語を全文暗記したら入試に受かると吹き込み見事不合格にさせたことですね。その後室長は「俺は間違ってないんや…」とずっと独り言をいっていました。

いかがだったでしょうか。 
まだまだ終わっているところはたくさんありましたが、(給料が現金→QUOカード→バームクーヘンに変化したなど)また別の機会があれば書いてみたいですね。
受験は人生を大きく左右しますので、しっかり下調べをした上でなるべく大手の集団塾に通うことをおすすめしたいですね。
初めて文章を書いたので、読みにくかったと思いますが最後まで読んでいただきありがとうございました。

追記

こんなことを偉そうに書いているが、私も低学歴で生徒からしたら物足りないところもあるかもしれない。でも、だからこそ受験で負ける悔しさや、受験が分岐点となり発狂する人もたくさんみてきた。せめて生徒だけでも受からせてあげたい。苦しい思いをするのは、大人だけでいいよね。

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