【小説】ちょい悪オヤジの生態3
まえがき
中年後期の勘違いしたままの自称、ちょい悪オヤジの生態をドラマ仕立てで書きました。
三枝勇人、三年後に定年を迎える中年後期のオヤジが繰り広げる勘違いしたままの生き様を書いています。何故か微笑ましく、時には勘違いも必要ではないか?と思わせる彼の日常。ゆっくり生きましょう。
本文
勇人は今日も元気。
通常、定年近くの男子は何故か意味もなくシカメっ面をしている人が多い。
しかし、今や死語になりつつある『ちょい悪オヤジ』に属する彼らは何故か意味もなくいつも口元が緩んでいる。
ランチタイム、、、
勇人は会社近くにある行きつけの店でパスタを食べようと奥のテーブルに座った。
勿論、手前のテーブルに以前同じ部署にいた玲子が一人でいることはチェック済みだ。
決して自分から話しかけたりしない。
勇人のデータ処理能力と記憶力は仕事に関して発揮されることはマズないが、勿論大好きな女子に関しては高性能なパソコン並みの能力を発揮する。
玲子・・・西村玲子、27歳、東和女子大学出身。趣味=スイミングとヨガ。身長157センチ、体重47キロ±2キロ、2年程度彼氏ナシ、好きな食べ物=寿司、口癖=『ダイエットしなきゃ』、それなのにパスタはカルボナーラしか食べない(笑)、好きなタイプ=強引な人
自然に勇人の目の前に浮かぶ玲子のデータ。
店員 「お決まりですか?」
勇人 「カルボナーラ」
傍) 出た(笑)目的は何?気持ち悪い
玲子 「あっ、三枝さん」
勇人 「やぁ~、西村さん、お久しぶり。今、お昼?一人?」
傍) 見たら分かるやん
玲子 「はい、そうなんです」
この時、勇人は既に席の移動を開始
勇人 「そっち、いい?」
傍) もう、行ってるやん(笑)
玲子 「ええ、どうぞ」
この時玲子は何故か嬉しい。自分でも認識がないのだが、強引な男子は歓迎なのだ。
勇人 「最近、前に一緒に働いてた時のことよく思い出すんだよ」
玲子 「またぁ~、ウソばっかり・・・」
勇人 「本当だよ。さっきカルボナーラ注文したのもね。。。」
傍) 第三者から見るとキモいだけだけど・・・
玲子 「あっ・・・」顔が赤らめながら
傍) オイオイ、マジですか
まだ、彼氏いないんだ・・・見込み客、GET!
玲子 「三枝さんって、いつも柔和な表情で素敵だと思ってました」
傍) 危険すぎる・・・
歯の浮くようなランチタイムが終わろうとしている時、勇人は玲子がまだ食後のコーヒーを飲み始めたばかりなのを確認して、
勇人 「ちょっと、昼一でやらないといけないことがあるから・・・」
玲子 「あ、わかりました。また、、、」
この引き際のアッサリ度合いが女子には効果があることを勇人は知っていた
傍) 何の効果???(笑)
コーヒーを飲み干し、玲子は入り口近くのレジへ。
店員 「お会計はお済です」
玲子 三枝さんったら、キュン♡♡♡
傍) そんなアホな(笑)
あとがき
肩の力、、、抜けました?
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