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Photo by
kosuketsubota
奪い会い
うっかりぼんやりしている間に、
よくわからないカードに勧誘され、
あれよあれよと入会してしまった。
まるで、カード会社と握手してしまったかのようだ。
後で考えてみたら、どう考えても私には
何のメリットもない。
あの握手で、私の手はカード会社の方に
引っ張られ気味だった訳だ。
お金と時間は、水面下で常に奪い合い。
つまり、取引は際限なく繰り返される。
それを否定するつもりはない。
それが人間と言うものだ。
善悪はない。
そうやって会い合いながら、生きていく。
奪い会いながら、奪い合うのだ。
しかし、多くの場合、選択の余地があるのも人間だ。
せっかくの出会いだが、カードは早々に解約するとしよう。
手を引っ張られ続けるのは、どうも気分が良くない。
そうやって、学び、これからは出会わなくても差し障りのない、いや自分には必要のない「会い」を判別し、煩わしさから解放されて行く訳だ。
これを繰り返すのが、歳を重ねると言うことにしてしまえ。
うむ、悪くない。
長生きするのも悪くないね。
時間の蓄積を良しとしたい。
という私のエゴ。