村上春樹『海辺のカフカ(上)』の感想(読書メーター)
『海辺のカフカ (上) (新潮文庫)』村上 春樹
再読。まだ上巻しか読んでいないが、私は村上氏はこの本を通じて、「反戦」を特に訴えたかったのではないかと推測した。その理由の一つとして、ジョニーウォーカーはナカタさんとの決闘の場面で「これは戦争なんだ」と言った。戦争においては、兵士は敵国の兵士ないしは一般人をも殺すのが仕事であり、それをためらっていると、今度は自分が殺されてしまう。ジョニーウォーカーが言っていたように、戦争は"人が人でなくなる"ものなのかもしれない。一方で、大島