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たまご焼き味


みなさん、たまご焼きは食べたことありますね?あったかくって口に入れるとほわぁ〜として、塩味だったり砂糖味だったりおふくろの味感半端ないたまご焼き。

ちなみに私の母は砂糖派で、中学、高校と、いつも甘たるいたまご焼きがお弁当に入っていました。反抗期だった私は、なんとたまご焼きに塩を入れたのです。なんという悪事!なんという親不孝!やってやったぜ!

そんな反抗心の詰まった塩味のたまご焼き、普通においしかったです。


さて、そんな私のかわいい反抗心を簡単に凌駕する商品が発売されてしまったのです。

それが、赤城乳業のガリガリ君「たまご焼き味」です。

たまご焼き味のカキ氷ですよ?!想像できますかこの味を。しかもなんとたまご焼きの具入り!

これはもう赤城乳業の世の中に対する反抗心ですね。不良すぎます。やっばい反抗期きちゃってます。もはや一揆です。赤城乳業の乱。

あったかくてほわほわ柔らかいたまご焼きが、赤城乳業の手によって、血も涙もない冷たくシャリシャリしたかき氷へと魔改造され、あの芸術的なたまご焼きの巻き巻きは無残にも切断され、細かく千切られた体でかき氷の中にねじこまれているのです。


正直これ誰が買うの?って思いました。

はい、私が買いました。

絶対おいしいはずがない、でもどんな味なのか想像ができない。ここで買わなければ私はこれから何年もずっとふとした時にたまご焼き味を思い出し、きっとこんな味だったのだろうと思いを馳せることになるだろう。たまご焼きを作った日、生卵を割ったとき、子どもが産まれた瞬間、事切れるそのとき…私はたまご焼き味を思い出すことになる。

恋した女の子が好きな人と話したいけど話しかけられない、そんなモヤモヤにも似たこの状態で一生過ごすことになるなんて嫌だ!と瞬時に判断した私は、速攻でたまご焼き味をレジへと持っていきました。


裏切られた。

絶対まずいと思っていた。

砂糖味か!塩味か!

裏切られた。

それは、例えるなら

プリン味だった。


たまご焼きなのにプリン味とか不良すぎるよ!塩を入れたとき、不良だと思っていた私は、自分の小ささに、悔しさに、体が震えた(単純に体も冷えた)。

完全に負けを悟った私はたまご焼き味と熱い抱擁を交わした(棒部分を握りしめた)。


「あそびましょ」がモットーの赤城乳業さん、楽しい商品を開発してくれてありがとうございます。

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城之内あやめ
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