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自然農で育てた和綿で手仕事をしよう!コットンダイアリー活動報告
情熱クラブ 一般社団法人の活動の一つであるCotton Diary(コットンダイアリー)では、主に女性たちが中心となって ①生理用品の選択肢を増やし性教育について学ぶ ②布ナプキンをはじめとする製品作り ③和綿を自然農で育てる土活 といった活動をしています。
今回は、今年春に、日本全国100名以上の仲間たちと種まきをした和綿を収穫、その綿を使った手仕事の会を開催しました!
情熱クラブ 神奈川エリア 料理部・サバゲー部・コットンダイアリーのデニスラム宏美です。
はじめに、日本における綿の歴史・綿が来る前・原材料としての綿についてお話ししました。日本では、1920年代に大量生産用の機械が入ってくる前までほぼ100%国産原材料・手作りで自給していた衣類が、今では原材料から見ると、工業製品としては自給率0%になってしまいました・・・
なぜそうなってしまったのでしょうか?
実際に、収穫した綿から種をとってみると・・・
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8名で10分間の作業をしたところ、綿4g、種14gに分けられました。
一般的なTシャツが1枚 約300g
ファストファッションのお店で、安価で売られているTシャツは、いったいどんな材料を使って、どんな人たちが、いくらくらいの値段で働かされて作っているのでしょう?
安価な商品と引き換えに、日本人の私たちは、大切な「何か」を失ってしまったのではないでしょうか?
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いよいよ糸を紡ぎますが、みなさん初めてのことなので、なかなかうまくいきません。
苦戦しながらも、ひとりずつ自分の癖を知り、コツをつかみながら、徐々に綿が糸になっていきます!
いったんお昼休憩をはさんだ後は、機織り(はたおり)
縦糸をはった織機(おりき)に、ひたすら横糸を右から左、左から右・・・と織っていきます。
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我が家の娘(小学3年生)も、小さな織機で機織り♪その隣で、2歳のお友達がじーーっと見てました。大切な技術や文化は、大人のみようみまねで、子どもたちに受け継がれてきたんですよね!
糸紡ぎ・機織りをしながら、着ている服の原材料は?オーガニックコットンとは?綿をはじめとする自然素材と化学繊維の違い・メリット&デメリットは?といったことをお話ししました。
参加した仲間からは「こんなに(生地を作るのが)大変だと知ったことで、これからは服をもっと大切にしようと思った」「着物が好きで日本の反物が素晴らしいという話が聞けてうれしかった」「向き不向き・得意不得意がありながらもみんなで集まって、何気ない会話をしながら作業すると自分には何ができるだろう?と考えるようになった」といった感想をいただきました。
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日本に大量生産用の機械が入ったのは今から約100年前、それまでは、衣類に関する原材料は国産、手作業・非電化で、お姉さん・お母さん・おばあちゃん・職人さんたちが、家族や着る人の幸せと健康を祈りながら、地道にコツコツと手仕事をしていたと思うと、服を買う・着るということに対する意識や責任、原材料や製造した国・製造の背景にあるもの(現場・人件費など)を確認してから買うなど、少しずつ衣類を見る目・行動が変わることと思います。
世界各国で育てられる綿のなかでも、日本の気候風土に適応した「和綿」は、毛足が短いことで、通気性がよく質も高い反面、繊維として紡ぐのが難しいと言われていますが、それゆえ、無心で綿と向き合い、糸をつむぐ手仕事をすることで、ご先祖様たちに思いをはせ、自然素材や出来上がったものを使う人たちへの愛を感じ、時間と労力をかけても作り上げることで忍耐力を育て、日本人の精神性を思い出させる作用があると思います。
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会場としてお借りしたアサバアートスクエアは、2020年に、はじめて糸紡ぎ(ヒマラヤ3000m級の村の羊毛)を教わった場所で、その当時はまさか4年後に、私が同じ場所で、糸紡ぎを教えるチャンスを頂ける未来が来るとは、思ってもみませんでした。情熱クラブの活動では、人生の点と点がつながり、線になるような出来事をたくさん経験しています。
今回は、和綿を育てた情熱クラブの仲間向けの会でしたが、今後も、子どもから大人まで、老若男女問わず、みなさんに和綿に触れて頂ける手仕事の会を開催していきたいと思います!
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Cotton Diaryの活動予定は、インスタグラムでお知らせしておりますので、ぜひご覧ください。
Instagram Cotton Diary
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情熱クラブのメンバーは、Mr.都市伝説 関暁夫と共に、このnote記事で紹介されているような様々な活動をしています。
どんな活動をしているのか、もっと詳しく知りたい方は、こちらのページをご覧ください!