「ワープロはいずれなくなるか?」のバズり記事の情報はホント?~前編:一次情報をたどったら思わぬところに案内された~
こんにちはカワナミです。みなさまGWはいかがお過ごしでしょうか?我が家は全員がのっけからほどよく体調を崩し、そこそこ元気なまま家で子供が暴れ、スポットスポットのイベントを消化していくという10連休を満喫しております。なんなんででしょうね、時間はあるはずなのに3食と風呂と睡眠でほとんど暇な時間がなくなるこの現象。。。
まぁそんなことはさておき、現在、田端大学の課題図書で「大本営参謀の情報戦記」という、”情報”を取扱い、それを材料に”判断”することにまつわる本を読んでいます。
◯概要
「太平洋各地での玉砕と敗戦の悲劇は、日本軍が事前の情報収集・解析を軽視したところに起因している」―太平洋戦中は大本営情報参謀として米軍の作戦を次々と予測的中させて名を馳せ、戦後は自衛隊統幕情報室長を務めたプロが、その稀有な体験を回顧し、情報に疎い日本の組織の“構造的欠陥”を剔抉する。
まだ読み途中のため、具体的な書評は避けますが「眼の前に差し出された情報を、いかに安易に受け取っているか」を振り返る中でひとつ気になった記事がふと思い浮かび、実験がてら一次情報を追ってみることにしました。
※現在進行系のため、noteは随時更新していきます。
気になった記事とは?
気になった記事、それはいっとき話題にあがったので覚えている方も多いのではないかと思いますが、「ワープロはいずれなくなるか?」という問いを、メーカーに問いかけた30年前のDIMEのとある記事です。
すでに絶滅したワープロを「残る」と信じて疑わない回答を面白がる意見やもし自分が当時質問された側にいたらどう答えるかという意見のほか様々な声があがるなか、僕の場合はちょっとした違和感が残っていました。
そう、写真をみるわかるのですが一つの問いにたいして結構なボリュームの回答があるんです。ところが30年経って取り上げた@DIMEの記事ページにはサマリだけしか乗っていない。
もしかしたらまとめたことで情報が曲がって表現されたり、他にもあった面白い情報が抜け落ちた可能性もあるかも。ところがこの記事がなにも疑われずバズっていったのがちょっと気持ち悪いなぁと思ったわけです。
一次情報を追ってみる ※現在進行形
今回の情報に関する疑問については、一次情報、つまり当時出版された原本を手に入れさえすればこの疑問は解消するということで片っ端から探してみることにしました。
ターゲットは、DIME 平成元年10月19日号。既に電子書籍のバックナンバーからは姿を消しているということで地道に当たっていきます。
①ヤフオク・メルカリ・楽天・その他
いわゆる中古品の出品をしつこく探してみる・・・・がない。あって2010年代まで。過去の落札を見てもまったく出てこない…。
キーワードから平成元年を抜いて一冊ずつ見ていってもなかったのでちょっとむずかしいか…。電子書籍のバックナンバーも対象時期としてカバーされておらず。ここで手に入ったら楽ちん、と思っていたのに残念・・・!
②Googleの画像検索で記事全容を探す
もしかしたら!バズった記事をみて、平成元年当時の記事を公開しているひとがいるのでは・・・!?と思い検索してみるもDIMEのバズり記事の画像ばかりが並びこちらも撃沈。
③小学館に問い合わせてしまう
DIMEの発行元は小学館。そもそもDIME編集部も当時の本を元にバズった記事を書いているはずなので、小学館にバックナンバーがあるはず!
ということで、手間は承知で小学館に問い合わせてみることにしました。
実際に回答をいただけたのでこちらに掲載します。
◯問い合わせ文面
◯回答文面
くっ、、、在庫はなし(編集部は持っているのに)。でも小学館ご担当者様、こんな問い合わせにも丁寧な回答ありがとうございます(T-T)小学館では直接は提供してもらえないながらも、代案にてようやく光が見えてきました。
未知の施設、「大宅荘一文庫」
さて、代案を見ていくと、そうそう国会図書館。確かにあってもおかしくない。もう一つは、、、ん?「大宅荘一文庫」?まったく聞き覚えがない。どうやら雑誌の図書館と呼ばれているようでコレクションの検索・閲覧・複写サービスを行っているとのことです。天下の小学館が案内するほどのところなのに今まで全く知らんかった・・・。ということで俄然興味が湧いてきます。
公益財団法人大宅壮一文庫は日本で初めての雑誌図書館です。評論家・大宅壮一(1900-1970)の雑誌コレクションを引き継いで、明治時代以降130年余りの雑誌を所蔵しています。
大宅壮一文庫では雑誌記事索引データベースを作成しており主な所蔵雑誌の記事を検索することができます。また、雑誌原本の閲覧や複写もできます。
入館するのもコピーするのもお金がかかる、なかなかの課金システムを引いていますが、そこは情報取得のための対価。致し方ないところなのでしょう。八幡山まで訪問できない人に向けての資料配送サービスも行っているとのことで、せっかくの出会いなので「大宅荘一文庫」に一次情報取得をかけてみたいと思います!
現在進行系のため、今回はここまでとなりますが、後編は「大宅荘一文庫」のレポと本来の目的である「ワープロはいずれなくなるか?」記事の検証をアップしていきたいと思います。
※5/4時点ではまだ一次情報を手に入れていないため、もし「手元に持っているよ!」という方がいらっしゃれば情報提供いただければ幸いです。
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川波 佑吉(twitter @ykch_)